パッケージング装置(Packaging Equipment)は、半導体ダイを外部環境から保護しながら電気的に接続・実装するための「後工程(Back-End)」で使用される装置の総称です。ダイシング(切断)→ダイボンディング(基板への搭載)→ワイヤーボンディングまたはフリップチップ(電気接続)→モールディング(封止)→テスト→マーキングという一連の工程で使われます。
主要なパッケージング装置カテゴリとして、(1)ダイシング装置:ウェハをダイに切り分けるダイシングソー(ブレードダイシング)・レーザーダイシング・DBG(Die Before Grind:先ダイシング)装置(DISCO・東京精密が主要メーカー)。(2)ダイボンダー:ダイを基板・リードフレームに実装(ASMパシフィック・Besi)。(3)ワイヤーボンダー:金・銅・アルミニウム細線でダイと基板を接続(ASMパシフィックが世界シェア約50%)。(4)モールド装置:エポキシ樹脂でダイを封止(TOWA・Besi)。
先進パッケージング向け装置として、(1)ハイブリッドボンダー(Cu-Cu直接接合)(2)Fan-out WLP対応成膜・露光装置(3)TSV形成装置(深掘りエッチング・ALD・Cu充填)(4)ウェハ研削・薄型化装置(DISCO・岡本工作機械)(5)ウェハ接合装置(EV Group・SUSS MicroTec)などが急速に重要性を増しています。
パッケージングは従来「低付加価値の後工程」と見なされていましたが、チップレット・3D IC・Fan-out WLP・HBM実装など先進パッケージングの台頭により技術的ハードルが飛躍的に向上し、半導体産業の競争力を左右する中核技術として再評価されています。TSMCはCoWoSやSoICで、Intelはフォベロス(Foveros)で、Samsung はHBM製造において先進パッケージングに多大な投資を行っています。
パッケージング装置の主要メーカーはASMパシフィック(ASMPT:ダイボンダー・ワイヤーボンダー・SMT装置を幅広くカバーする世界最大の後工程装置メーカー)、DISCO(ダイシング・研削:世界最大シェア)、Besi(ダイボンダー・モールド)、TOWA(モールド)、東京精密(ダイシング・プローバ)、EV Group・SUSS MicroTec(ウェハ接合)などです。