最終更新 2026-10-07

トランジスタとは

Transistor
目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. よくある質問
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

トランジスタの動作原理からFinFET・GAA構造への進化まで、「半導体基礎:トランジスタとICの基礎」で初学者向けに解説しています。MOSFETのスイッチング原理と集積回路への展開を合わせてご覧ください。

トランジスタ(Transistor)は、電気信号を増幅またはスイッチングする半導体素子で、現代の電子機器・コンピュータ・通信機器の根幹をなすデバイスです。1947年にベル研究所のShockley・Bardeen・Brattainによって発明され、2024年現在では1つのSoC(System on Chip)に数百億個ものトランジスタが集積されています。

半導体ICで最も広く使われるのは、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)です。ゲート電極に電圧を印加することでソース・ドレイン間のチャネルを開閉し、電流のオン/オフを制御します。CMOSロジックではNMOSとPMOSを組み合わせ、消費電力を抑えながら高速動作を実現しています。

微細化の歴史はムーアの法則として知られ、製造プロセス(ノード)が進むごとにトランジスタのサイズが縮小し、集積密度が向上します。平面型(プレーナー)MOSFETは22nmノードまで主流でしたが、短チャネル効果による性能低下が顕在化したため、14nm以降は立体構造のFinFETが採用されました。

さらに3nmノード以降では、ゲートがチャネルを四方向から完全に包囲するGAA(Gate-All-Around)ナノシート構造が採用されています。TSMCは2022年に3nm FinFETを量産開始し、Samsungは3nmでGAA(MBCFET)を導入しました。より小さなトランジスタにより、CPUやGPU、AIアクセラレータの性能向上が続いています。

製造には、ゲート絶縁膜(High-kゲート酸化膜:HfO₂など)のALD成膜、ゲート電極(メタルゲート:TiN、TaNなど)のPVD/CVD、ソース・ドレインのエピタキシャル成長、精密なエッチング(RIE・ALE)など多くの先端プロセスが組み合わされます。

半導体基礎(入門記事シリーズ)→

図解

トランジスタの種類(バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ)の比較
信号を増幅する・電流をオンオフする、の2つが基本の働き。

紛らわしい言葉の切り分け

サイリスタとトランジスタ。違いはオフにする方法です。サイリスタはゲートの信号で導通したあとはオンのままで、電流がほぼゼロまで下がって初めてオフになります。トランジスタはベース電流やゲート電圧で自由にオン・オフでき、電流の大きさを連続的に制御することもできます。 比較記事 →

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールMOSFETドレイン電流(I–V特性)計算ツール

よくある質問(FAQ)

トランジスタとは何ですか?
電流や電圧を増幅したり、電気のオン・オフを切り替えたりする半導体素子です。現代のCPUには数百億個が集積され、デジタル回路の基本スイッチとして働きます。
トランジスタの種類は?
大きくバイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(FET)に分かれます。ICの主役はMOSFETで、微細化に伴いFinFETやGAAへと構造が進化しています。
トランジスタは何のために使われますか?
論理演算(スイッチング)と信号増幅です。多数を組み合わせて論理回路やメモリを作り、コンピュータの計算や記憶を実現します。

デバイスの製造メーカー

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

Samsung Electronics(サムスン電子)韓国

世界最大のメモリメーカーであり、先端ロジックファウンドリでもあるIDM。DRAM・NANDフラッシュで市場をリ…

Intel米国

世界最大のCPUメーカー。従来はIDMとして自社プロセスでCPUを製造してきたが、Intel Foundry …

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GlobalFoundries米国STMicroelectronics(ST)スイス

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 東京エレクトロン nanotec museum「半導体用語集:トランジスタ」(2026/10/07 確認)
  2. Lam Research「Transistor Solutions」(2026/10/07 確認)