一言で言うと「集積回路(IC: Integrated Circuit)とは、小さなシリコン基板(チップ)の表面に微細なトランジスタを数億個以上も敷き詰め、配線で繋ぐことで高度な情報処理を可能にした電子部品」です。別名LSIとも呼ばれます。ICがどのように作られるかは「トランジスタとICの基礎」や「チップができるまで」の関連記事もあわせてご確認ください。
集積回路(Integrated Circuit/IC)とは、トランジスタ・ダイオード・抵抗・コンデンサなどの複数の電子回路素子を、一枚のシリコン(または化合物半導体)チップ上に微細加工技術によって集積したデバイスです。1958年にJack Kilby(テキサス・インスツルメンツ)とRobert Noyce(フェアチャイルド)が独立に発明し、現代のエレクトロニクスの基盤を形成しました。
集積回路は機能・用途によって多様に分類されます。ロジックIC(CPU・GPU・FPGA・ASIC)は演算処理を担い、メモリIC(DRAM・NAND Flash・SRAM)はデータの記憶を担います。さらに、アナログIC(オペアンプ・ADC/DAC・電源管理IC)、混合信号IC(RF送受信回路)、パワーIC(モータドライバ・IGBTドライバ)なども広く使われます。
集積度はムーアの法則に従い、約2年ごとにトランジスタ数が約2倍に増加してきました。1971年のIntel 4004では約2,300個だったトランジスタ数が、2023年のApple M2 Ultraでは約1,340億個(3nmプロセス)に達しています。この集積度向上が演算性能の向上とコスト低減を同時に実現してきました。
現代の最先端ICはSoC(System on Chip)形式が主流で、CPUコア・GPUコア・メモリコントローラ・AI演算ユニット・通信回路などを1チップに統合します。さらに、HBM(High Bandwidth Memory)をSoC横に3次元積層するチップレット技術や、ウェハ上での直接実装(CoW:Chip on Wafer)など、パッケージングレベルでの高集積化も急速に進んでいます。
ICの設計はEDAツール(Synopsys、Cadence、Siemens EDA)を用いてRTL記述・論理合成・配置配線が行われ、製造はTSMC・Samsung・Intelなどのファウンドリに委託されます(ファブレスモデル)。設計から製造・テスト・パッケージングまで、巨大なサプライチェーンが支えています。