最終更新 2026-10-10

半導体製造プロセスとは

Semiconductor Manufacturing Process

半導体製造プロセスとは、シリコンウェハ上にトランジスタ・配線・絶縁膜を繰り返し積み重ね、機能する集積回路チップに仕上げるまでの全工程の総称です。ウェハ上に素子を作り込む前工程(Front-End)と、切断・パッケージング・テストを行う後工程(Back-End)に分かれ、先端ロジックでは数百〜数千ステップに及びます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

ひと言で言うと「ウェハ上に回路を作り、切り出してパッケージし、試験して出荷する」までの全ステップです。下記の本文に加え、当サイトの記事・ガイド「半導体製造プロセスの全体像」でも工程と装置の対応を俯瞰できます。

半導体製造プロセス(Manufacturing Process)とは、シリコンウェハ上にトランジスタ・配線・絶縁膜などの構造を繰り返し積み重ね、最終的に機能する集積回路チップを完成させるまでの一連の工程の総称です。前工程(Front-End:ウェハ上への素子形成)と後工程(Back-End:切断・パッケージング・テスト)から構成され、数百〜数千ステップにも及ぶ精密な製造シーケンスです。

前工程は主に以下の繰り返し工程から成ります。(1)洗浄:ウェハ表面の汚染除去。(2)成膜(CVD/PVD/ALD):絶縁膜・金属膜・半導体膜の形成。(3)フォトリソグラフィ:フォトレジスト塗布→露光(EUV/DUV)→現像でパターン形成。(4)エッチング(ドライ/ウェット):不要部分の除去。(5)イオン注入:ドーパントの導入。(6)アニール:熱処理で結晶修復・活性化。(7)CMP:平坦化研磨。これらを数十〜数百サイクル繰り返してデバイス構造を作り上げます。

製造プロセスの世代(ノード)は、技術の成熟度と微細化の指標として使われます。現在の量産最先端は3nm(TSMC N3、Samsung SF3)で、2nm(TSMC N2)・1.8nm(Intel 18A)が開発中・立ち上げ中です。ノードが進むにつれてトランジスタ密度が向上し、性能・電力効率が改善しますが、製造の難易度とコストも指数関数的に増大します。

後工程では、ウェハ上の各チップを電気テスト(ウェハプローブテスト)→ダイシング(切断)→パッケージング(基板への実装・封止)→最終テスト(ATE:自動テスト装置)→出荷検査の順に処理します。先進パッケージング(CoWoS・SoIC・HBM積層)の台頭により、後工程の技術的重要性は前工程に匹敵するレベルまで高まっています。

半導体製造プロセス全体を支える主要装置メーカーとして、Applied Materials(多くのプロセス装置カテゴリで世界最大)、Lam Research(エッチング・ALD・CMP)、ASML(リソグラフィ装置:EUV独占)、東京エレクトロン(コータ/デベロッパ・CVD・エッチング)、KLA(検査・計測)、アドバンテスト(テスト)が挙げられます。これら5〜6社が半導体製造装置市場の約70%以上を占めています。

半導体製造プロセスの全体像(ガイド記事)→

図解

半導体製造プロセスの全体の流れ(設計・ウェハ製造・前工程・ウェハテスト・後工程)
21ステップの詳しい流れは、半導体製造工程フローのページで解説している。

関連するデータ・ツール

データ半導体製造装置サプライヤー相関図(工程別)データプロセスノード世代対照表(TSMC・Samsung・Intel)データ日本の半導体サプライチェーン地図データウェハサイズ変遷と用途の対応表図解半導体前工程の断面図解(MOSFETができるまで)計算・換算ツールウェハ取れ数(Die Per Wafer)計算ツール計算・換算ツール歩留まり計算ツール(欠陥密度モデル)

よくある質問(FAQ)

半導体製造プロセスの前工程と後工程の違いは何ですか?
前工程(Front-End)はシリコンウェハ上に成膜・露光・エッチング・イオン注入を繰り返してトランジスタと配線を作り込む工程です。後工程(Back-End)はウェハを個々のチップに切り分け、パッケージに封止し、電気特性を検査して出荷可能な製品に仕上げる工程です。前工程はクリーンルームの清浄度と装置精度、後工程は実装技術と検査カバレッジが鍵になります。
半導体製造には何工程くらい必要ですか?
先端ロジックでは1,000〜2,000工程以上、DRAMで800〜1,000工程程度が目安です。同じ成膜・露光・エッチングを配線層の数だけ繰り返すため工程数が膨らみ、着工から完成まで2〜3か月かかります。工程が多いほど、1つの不良が歩留まりに与える影響も大きくなります。
なぜ半導体製造にはクリーンルームが必要なのですか?
回路パターンが数nm〜数十nmと微細なため、空気中の微粒子が1個付着しただけで配線のショートやオープンにつながるからです。先端ファブでは極めて高い清浄度を維持し、作業者も専用のクリーンスーツを着用して人体からの発塵を抑えます。

設備の製造メーカー

デバイスの製造メーカー

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

Samsung Electronics(サムスン電子)韓国

世界最大のメモリメーカーであり、先端ロジックファウンドリでもあるIDM。DRAM・NANDフラッシュで市場をリ…

Intel米国

世界最大のCPUメーカー。従来はIDMとして自社プロセスでCPUを製造してきたが、Intel Foundry …

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

サプライチェーン・業界構造 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

ASMPT香港Amkor Technology米国ASE Technology Holding台湾ステラケミファ日本ギガフォトン日本

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. SCREENセミコンダクターソリューションズ「初心者のための半導体入門:工程と装置の概略」(2026/10/10 確認)