ダイボンダー(Die Bonder)は、半導体ダイ(チップ)をリードフレーム・基板・他のダイ上に精密な位置決めで実装(ボンディング)するための後工程装置です。ウェハからダイシングで切り出されたダイを1個ずつ吸着コレット(ツール)でピックアップし、基板の規定位置に高精度・高速で搭載します。接合方法には、エポキシ樹脂(ダイアタッチフィルム・ペースト)、共晶合金(AuSi・AuSn)、ハンダ(Sn系)、ハイブリッドボンディング(Cu-Cu直接接合)などが使われます。
ダイボンダーの主要仕様として、配置精度(±1μm以下、先端装置では±0.5μm以下)、実装速度(UPH:Unit per Hour、パッケージタイプによって1,000〜20,000個/時)、コレット形状(ダイサイズ・厚さに対応)、ダイ厚さ対応範囲(薄型ダイ<50μm対応)などがあります。
先進パッケージング向けダイボンダーは、チップレット・3D IC・Fan-out WLPの普及に伴い高精度化が急速に進んでいます。熱圧着(TCP:Thermo-Compression Bonding)方式のダイボンダーは、マイクロバンプ(Cu Pillarバンプ)を基板のパッドに熱と圧力で直接接合します。ハイブリッドボンダーはCu-Cu直接接合のために、位置合わせ精度<0.5μm、接合後のアニール(150〜250℃)を一体で行います。
用途別の主要なダイボンダータイプとして、一般パッケージ向け(リードフレーム・BGA基板向け、エポキシ接着剤使用)、フリップチップ向け(FC BGA基板への銅ピラー接合、高精度)、スタッキング向け(3D NANDの複数ダイ積層)、自動車・パワーデバイス向け(焼結銀・共晶接合、高信頼性)などがあります。
主要ダイボンダーメーカーはASMパシフィック(ASMPT)とBesi(Datacon)が世界市場をリードしており、日本では芝浦メカトロニクス、ヤマハ発動機(IM)、東レエンジニアリングが参入しています。先進パッケージング需要の拡大に伴い、超高精度ダイボンダー(Cu-Cu直接接合対応)への投資が業界全体で加速しています。