半導体材料(Semiconductor Materials)とは、半導体デバイスおよびその製造プロセスに使用される多様な素材の総称です。ウェハ基板材料(シリコン、SiC、GaAs、InPなど)、薄膜形成材料(CVD・ALD・PVD向け前駆体・ターゲット)、フォトレジスト・現像液・剥離液などのリソグラフィ材料、研磨材料(CMPスラリー・研磨パッド)、洗浄薬液、封止材料、はんだバンプ材料など多岐にわたります。
最重要の基板材料はシリコンウェハで、信越化学工業・SUMCO(日本2社で世界シェア約55%)が市場を主導します。化合物半導体(GaAs、InP、GaN、SiC)基板は、高周波デバイス・パワーデバイス・光デバイス向けに需要が拡大しており、Wolfspeed(SiC)・Freiberger(GaAs)・Wafer Technology等が主要メーカーです。
プロセス材料の代表例として、半導体成膜用前駆体(CVD/ALD原料ガス:TDMAH・HfCl₄等のHigh-k前駆体、TEOS等のSiO₂前駆体)はMerck・Entegris・UP Chemical・Versum Materials等が供給します。フォトレジスト(EUV用、ArFi用、KrF用)はJSR・東京応化工業(TOK)・信越化学・DuPontが主要メーカーです。CMP向けスラリー(砥粒+化学薬品)はEntegris(旧Cabot Microelectronics)・日立化学(昭和電工M)などが供給します。
先端ノードへの移行に伴い、材料への要求は急速に高度化しています。EUVレジストは感度・解像性・パターン倒れ耐性の高度な両立が必要で、各社が次世代EUVレジスト(Metal Oxide Resist:MOX)の開発を進めています。High-k ALD前駆体の純度・揮発性・反応性のバランスも、ゲート絶縁膜の品質に直接影響します。
半導体材料市場は、チップメーカーの生産規模拡大と先端プロセス移行に連動して成長します。材料コストはウェハ1枚の製造コストの約20〜30%を占め、特殊高純度材料の安定供給は製造ラインの稼働率に直結します。Entegris・Merck・信越化学・JSR・住友化学などが世界的な半導体材料メーカーとして知られています。