ウェハプローバー(Wafer Prober)は、半導体ウェハ上に形成されたダイ(チップ)を切り出す前の「ウェハ状態」で電気特性を検査するための装置です。プローブカード(多数の金属プローブピンが配列された基板)をウェハ上のパッドに接触させ、ATE(自動テスト装置)からのテスト信号を送受信することで、各ダイの電気的な良否(良品/不良品)を判定します。
ウェハプローバーは、製造プロセス終了後のウェハを1ダイずつ(またはマルチサイト並列で)ステージ移動させながらプローブカードを当て、電圧・電流・周波数特性などを測定します。この工程はウェハ受け入れ検査(EWS:Electrical Wafer Sort)または「プローブテスト」と呼ばれ、後工程(ダイシング・パッケージング)に進む前に不良ダイを特定します。不良ダイにはインクまたはソフトウェアマップで印を付け(インキング)、組立工程でスキップされます。
プローブカードは、ウェハ上のパッドサイズ(50μm以下)・ピッチ(<100μm)に対応した高密度なプローブピンを持ちます。カンチレバー型、垂直型、MEMS(微細加工)型などの種類があり、先端デバイス(SoC・HBM・3D IC)の多端子化・ファインピッチ化に合わせた高密度プローブカードの需要が高まっています。
近年は、ウェハレベルパッケージング(WLP)の普及により、ダイシング前のウェハ状態でのパッケージテストや、高温・低温での特性評価(チャービンテスト)が増加しています。また、HBMの3D積層ダイのKGD(Known Good Die)選別には、極めて高い精度のウェハテストが要求されます。
ウェハプローバーの主要メーカーは東京エレクトロン(TEL)と東京精密(ACCRETECH)の2社が世界シェアの大部分を占め、テスター(ATE)メーカーのアドバンテスト・Teradyne、プローブカードメーカーのFormFactor・MJC・日本電子材料などが関連製品を供給しています。