CVDは気相の化学反応で薄膜を積み上げる方式で、絶縁膜・導電膜・半導体膜など用途が広いです。PECVDとLPCVD、ALDとの使い分けは、膜質・段差被覆・スループットのトレードオフで決まります。
CVD装置(Chemical Vapor Deposition Equipment)は、化学気相成長(CVD)プロセスを実行するための半導体製造装置です。原料ガスをチャンバー内に流入させ、加熱・プラズマ・光などのエネルギーで化学反応を起こし、ウェハ表面に様々な薄膜材料を均一に堆積させます。半導体製造装置市場において成膜装置は最大のセグメントであり、CVD装置はその中核をなします。
CVD装置の主要タイプには、熱CVD炉(縦型バーティカルファーネス:バッチ式、LPCVD成膜に使用)、枚葉式CVD装置(シングルウェハチャンバー:プロセス精度が高く先端ノードに適する)、プラズマCVD装置(PECVD:低温成膜用)、ALD装置(原子層堆積:超薄膜・高コンフォーマル成膜用)があります。先端ロジック・メモリでは枚葉式とALD装置が主力です。
主な成膜材料と装置の組み合わせ:LPCVD縦型炉でポリシリコン・SiN、PECVDでSiO₂(TEOS)・SiN・SiCN(層間絶縁膜・パッシベーション)、ALDでHfO₂(High-kゲート絶縁膜)・TiN/TaN(バリアメタル・ゲート電極)・Al₂O₃(DRAMキャパシタ絶縁膜)、W-CVDでタングステン(コンタクト充填)が代表的です。
先端CVD装置の技術競争ポイントは、(1)ウェハ面内・ウェハ間の膜厚均一性(<0.5%)、(2)ステップカバレッジ(高アスペクト比での被覆率)、(3)成膜速度(スループット)と膜質(純度・密度・応力)の両立、(4)プロセス温度の低温化(デバイスへの熱影響低減)、(5)前駆体の効率的な利用(材料コスト削減)などです。
主要CVD装置メーカーはApplied Materials(Centura・Producer:世界最大シェア)、Lam Research(ALTUS、Vector CVD/ALD)、東京エレクトロン(Telindy Plus、Triase)、ASM International(Polygon・Pulsar ALD:ALD専業で世界最大シェア)、Kokusai Electric(旧日立国際電気、縦型炉のリーダー)などです。