欠陥検査(Defect Inspection)は、半導体ウェハの製造工程において、ウェハ表面や回路パターン上のパーティクル(微細な異物)・スクラッチ・パターン欠陥・結晶欠陥などを検出し、プロセス異常を早期に発見するための検査工程です。製造ライン全体の歩留まり(良品率)管理と品質保証に不可欠な役割を担います。
欠陥検査の主な方式は光学式と電子線式(e-beam)に大別されます。光学式は、レーザーまたは白色光でウェハをスキャンし、散乱光・回折光の変化を検出します。高速で広面積を検査できるため、製造ラインへのインライン組み込みに適しています。ブライトフィールド(正反射光検出)とダークフィールド(散乱光検出)の2モードがあり、検出対象の欠陥種によって使い分けます。
電子線式(e-beam)検査装置は、電子ビームをウェハ表面に照射し、二次電子・反射電子を検出することで、光学式では検出困難なナノメートルスケールの微細欠陥を高分解能で検出できます。検査速度は光学式より遅いですが、10nm以下の極微細欠陥の検出に不可欠です。
欠陥データは種類・大きさ・位置をウェハマップ(ビンマップ)として可視化し、プロセスエンジニアがパターン分析(ウェハ全面・ダイ内・特定プロセス起因など)を行います。機械学習を用いた自動欠陥分類(ADC:Automatic Defect Classification)技術の導入により、誤分類(Nuisance)を減らしながら欠陥検出精度を高めています。
主要な欠陥検査装置メーカーはKLA(世界最大シェア)、Applied Materials(SEMVisionシリーズ)、日立ハイテクです。欠陥検査は、CVD成膜後・エッチング後・CMP後・洗浄後など多くの工程間に挿入され、先端ノードでは数十箇所以上のインライン検査が実施されます。