計測は工程のどこでズレが生じたかを特定するためのデータ源です。オーバーレイ・膜厚・CDの結果は、露光・エッチング・成膜装置へのフィードバックに使われます。
計測装置(Metrology Equipment)は、半導体ウェハ上の回路パターンや薄膜の物理的・電気的パラメータを精密に測定する装置の総称です。パターン線幅(CD:Critical Dimension)、膜厚、重ね合わせ精度(オーバーレイ)、段差、表面粗さ、応力などを定量的に計測し、プロセスが設計仕様の公差内にあるかを確認・制御します。
計測装置の主要な種類として、CD-SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope)はパターンの線幅・側壁角度・形状をナノメートル精度で計測します(日立ハイテクが世界シェア約80%)。エリプソメータは偏光光を用いて膜厚・光学定数を高精度測定します(KLA Aleris系)。スキャトロメトリ(OCD計測)は光の回折パターンを解析して3D形状プロファイルを取得します。オーバーレイ計測装置はリソグラフィの重ね合わせ精度を計測します(KLA Archer系)。
インラインメトロロジー(Inline Metrology)は、製造ラインに組み込まれた計測装置でウェハを工程間で自動計測し、APC(先進プロセス制御)システムへリアルタイムにフィードバックします。計測結果に基づいて次のロット・ウェハの装置パラメータを自動補正することで、工程変動を抑制し歩留まりを維持します。
先端ロジック(3nm以下)では、計測パラメータの公差がÅ(0.1nm)オーダーになります。特にEUV露光後のCD均一性(CDU)・オーバーレイ精度(OVL<1〜2nm)・ゲートスタック膜厚の計測が最重要です。スループット向上(計測時間の短縮)と感度・精度の両立が装置開発の最大の課題です。
主要メーカーはKLA(Archer、Aleris、Spectra Film & Surfaceなど計測装置を幅広くラインナップし、市場をリード)、日立ハイテク(CD-SEM:CG系)、Onto Innovation(Atlas/Archon系)、Applied Materials(Nanoscale系)などです。計測装置市場は検査装置と合わせてプロセスコントロール市場全体を形成しており、KLAが業界内で独自の競争優位を持ちます。