GLOSSARY

差動増幅回路とは

Differential Amplifier
最終更新:2026-08-02technology

差動増幅回路とは?

差動増幅回路とは、2つの入力信号の差を増幅し、両方に共通して乗るノイズ(同相信号)を打ち消して除去する回路です。この同相除去比(CMRR)の高さから、ノイズに強い高精度なアナログ増幅の基本ブロックとして、オペアンプをはじめあらゆるアナログICで使われます。

定義・解説

差動増幅回路(Differential Amplifier)は、2つの入力信号の「差」を増幅し、両方に共通して乗るノイズ(同相信号)を打ち消して除去する回路です。この同相除去比(CMRR:Common-Mode Rejection Ratio)の高さから、ノイズに強い高精度なアナログ増幅の基本ブロックとして、あらゆるアナログICに使われます。

基本構成は、2つのトランジスタのソース(またはエミッタ)を共通の定電流源(テール電流)で結んだ対称回路で、負荷にカレントミラーを用いると差動信号を単一出力へ効率よく変換できます。対称性が高いほど、温度変化や電源変動の影響を相殺できます。

差動回路は、オペアンプの入力段、コンパレータ、AD/DA変換器、高速インターフェース(差動伝送)など、アナログ・ミックスドシグナル回路の心臓部を構成します。差動で信号を送ることで、伝送線路上のノイズにも強くなります。

高精度・低ノイズが要求される計測・通信・車載向けICで不可欠な回路で、Analog Devices・Texas Instruments・ルネサスなどが高性能品を提供します。adc-dacやrf-semiconductorの各項とあわせて読むと、アナログ回路設計の基礎が理解できます。

よくある質問(FAQ)

なぜ差動構成にするとノイズに強いのですか?
2本の配線に同じように乗るノイズ(同相ノイズ)は、差を取る段階で打ち消し合って消えるからです。信号は2本の差として伝わるため残り、外来ノイズだけが除去されます。この能力を数値化したのが同相除去比(CMRR)です。
差動増幅回路はどこで使われますか?
オペアンプの入力段、ADCの入力、高速シリアル伝送(LVDS・PCIe・USB)の送受信、センサー信号の微小電圧増幅など、ノイズ耐性と精度が求められるあらゆる場所です。
オフセット電圧とは何ですか?
本来は入力差がゼロなら出力もゼロになるはずが、製造ばらつきによるトランジスタの特性差で出力にわずかな差が出てしまう現象です。これを入力換算した値がオフセット電圧で、高精度アナログ回路ではチョッパやオートゼロといった手法で補正します。

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