SoC(システムオンチップ)とは

System on Chip

最終更新:2026-10-07・前工程装置・エレクトロニクス|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

定義・解説

SoC(System on Chip)は、コンピュータシステムを構成する複数の機能ブロック(CPU・GPU・メモリコントローラ・通信回路・AI演算ユニットなど)を1枚のシリコンチップ上に高密度に集積した半導体デバイスです。複数の専用チップを基板上に並べる従来のアーキテクチャと比べて、小型・軽量・低消費電力・低コストを実現できるため、スマートフォン・タブレット・ウェアラブルデバイス・車載システム・IoTデバイスなど幅広い用途で採用されています。

代表的なSoCとして、Apple A17 Pro(iPhone 15 Pro向け、TSMC 3nmプロセス)、Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3(Android フラッグシップ向け)、MediaTek Dimensity 9300、Apple M3 Ultra(Mac向け)などがあります。これらはCPUコア(高性能・高効率の組み合わせ、ARM big.LITTLEアーキテクチャ)、GPU、Neural Engine(AI推論ユニット)、Image Signal Processor(ISP)、通信モデム(Cellular/WiFi)などを統合しています。

SoCの設計はEDAツール(Synopsys・CadenceのIPライブラリ、論理合成・配置配線ツール)を用いて行われます。自社設計のIPコアとARMから購入したIPコアを組み合わせ、RTL(レジスタ転送レベル)から物理設計・マスクデータ(GDSII)まで仕上げます。製造はTSMC・Samsung・Globalfoundriesなどのファウンドリに委託するファブレスモデルが一般的です(Apple・Qualcomm・MediaTek・Nvidiaなど)。

最先端SoC(3nm・2nm)の製造は、EUVリソグラフィ・ALDゲート絶縁膜・GAAトランジスタ・多重配線(10層以上)・先進パッケージング(Fan-out WLPや3D積層)などを組み合わせた極めて複雑なプロセスが必要です。製造コストは1枚のウェハで数万ドルに達し、製品コストの相当部分を占めます。

チップレットアーキテクチャの普及により、単一モノリシックSoCからチップレット(機能ブロック別に分割した小型チップを先進パッケージで統合)への移行が進んでいます(AMDのEPYC、IntelのXeon)。これにより歩留まり向上とコスト最適化が可能になり、SoCの定義は「1チップへの集積」から「1パッケージへの統合」へと拡張されつつあります。

図解

SoC(システムオンチップ)に集積される機能(CPU・GPU・NPU・メモリコントローラ・通信・ISP)
スマートフォンのアプリケーションプロセッサが代表例。

紛らわしい言葉の切り分け

SiPとSoC。違いは1つのダイに集積するか、複数のダイを1つのパッケージにまとめるかです。SoCはすべての機能を1枚のダイに作るため性能密度が高い一方、開発が大がかりになります。SiPは別々に作ったダイや部品をまとめるため、機能ごとに最適なプロセスを選べます。 比較記事 →

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この用語を扱う職種

設計・デバイス開発デジタル回路設計エンジニア設計・デバイス開発検証エンジニア(論理検証)設計・デバイス開発SoCアーキテクト事業・サプライチェーン半導体の製品企画・マーケティング事業・サプライチェーンFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)事業・サプライチェーン半導体デバイスの営業

よくある質問(FAQ)

SoC(システムオンチップ)とは何ですか?▾
CPU・GPU・メモリ・通信など複数の機能を1チップに集積した半導体です。スマートフォンのApple Aシリーズやsnapdragonが代表例です。
SoCのメリットは?▾
1チップ化により小型・低消費電力・高速化が可能です。配線が短くなり、モバイル機器の省スペース・省電力に大きく貢献します。
SoCとSiPの違いは?▾
SoCは1つのチップに集積、SiP(システムインパッケージ)は複数チップを1パッケージに収めます。SiPは異種チップの混載に柔軟です。

設備の製造メーカー

Synopsys米国

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出典・参考資料

  1. 東京エレクトロン nanotec museum「半導体用語集:システムLSI」(2026/10/07 確認)
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