AD変換器(ADC:Analog-to-Digital Converter)とDA変換器(DAC:Digital-to-Analog Converter)は、連続的なアナログ信号とデジタル信号を相互に変換する回路です。現実世界の音・光・温度・電波などをデジタル処理するにはADCが、デジタルデータを音や電波として出力するにはDACが不可欠で、あらゆる電子機器の入出力を担います。
AD変換は、時間方向に区切る「標本化(サンプリング)」と、振幅を段階に丸める「量子化」からなります。性能は分解能(ビット数)とサンプリング周波数(変換速度)で表され、用途に応じてトレードオフを取ります。ナイキスト定理に基づき、信号帯域の2倍以上でサンプリングする必要があります。
ADCの代表的な方式には、高分解能・低速のΔΣ(デルタシグマ)型、中速・中分解能のSAR(逐次比較)型、高速のパイプライン型・フラッシュ型があります。要求される速度・分解能・消費電力・面積に応じて方式を選定します。
AD/DA変換器は、通信・センサー・オーディオ・計測・車載など幅広い分野で使われるアナログ・ミックスドシグナルの中核回路で、Analog Devices・Texas Instruments・ルネサスなどが強みを持ちます。differential-amplifierやrf-semiconductor、socの各項とあわせて読むと、アナログ回路の役割が理解できます。