トラップ(キャリアトラップ)とは、半導体の結晶欠陥や不純物、界面準位などによってバンドギャップ中に形成される、電子や正孔を一時的に捕獲するエネルギー準位のことです。トラップはキャリアを捕まえては放出するため、デバイス特性に大きな影響を与えます。
トラップは再結合中心となってキャリア寿命を縮めたり、しきい値電圧の変動やリーク電流の原因になったりします。一方で、この電荷捕獲を積極的に利用したのがチャージトラップ型フラッシュメモリ(3D NAND)で、トラップ準位に電子を蓄えてデータを記憶します。界面トラップの低減は信頼性向上の鍵です。
トラップは結晶の欠陥や格子の乱れ、酸化膜との界面(界面準位)、重金属などの不純物によって生じ、バンドギャップの中央付近に深い準位を作ります。トラップに捕らえられたキャリアは一定時間後に放出されるため、応答の遅れやばらつきの原因になります。
悪影響としては、再結合中心となってキャリア寿命を縮める、MOSFETのしきい値電圧を変動させる、リーク電流を増やす、といった点があります。一方でトラップへの電荷蓄積を積極利用したのがチャージトラップ型フラッシュ(3D NANDの主流)で、SiN膜のトラップに電子を蓄えてデータを記憶します。