GLOSSARY

成膜とは

Deposition
最終更新:2026-01-19成膜装置

定義・解説

成膜(Deposition)は、半導体製造プロセスにおいて、ウェハ(基板)上に薄膜材料を積層・堆積させる工程の総称です。絶縁膜・導電膜・半導体膜など多様な材料層を形成し、トランジスタ・配線・バリア層・保護膜などのデバイス構造を作り上げる際に用いられます。プロセス全体の中でも成膜は最も頻度の高い工程の一つです。

成膜技術は大きく3種類に分類されます。CVD(化学気相成長)は、原料ガスの化学反応を利用して膜を形成します。段差被覆性に優れ、複雑な3D構造への均一な成膜が可能です。PVD(物理気相成長)は、スパッタリングや蒸着など物理的プロセスを利用し、高純度な金属膜の形成に適しています。ALD(原子層堆積)は、前駆体を交互に供給して1原子層ずつ成膜する究極の制御技術で、ゲート絶縁膜や超薄膜バリアに使われます。

代表的な成膜材料と用途の例として、ポリシリコン(ゲート電極・抵抗)、シリコン酸化膜(絶縁膜・STI充填)、シリコン窒化膜(エッチングストッパー・スペーサー)、High-k誘電体(HfO₂、ゲート絶縁膜)、タングステン(コンタクト充填)、銅(配線)、タンタル/窒化タンタル(銅バリアメタル)などが挙げられます。

成膜工程の品質指標は、膜厚の均一性(ウェハ内・ウェハ間)、ステップカバレッジ(3D構造の被覆率)、膜密度・純度・応力・屈折率などの膜質特性です。これらが最終デバイスの動作特性・信頼性・歩留まりに直接影響します。特に先端ノード(3nm以下)では膜厚公差がÅ(オングストローム)レベルで要求されます。

主要装置メーカーとして、Applied Materials(多分野で世界最大)、Lam Research(CVD・ALD)、東京エレクトロン(CVD・ALD)、ASM International(ALD専業で最大シェア)などがあります。成膜装置は半導体製造装置市場の中で最大のセグメントを占め、先端ノードへの移行とともに技術革新が続いています。

設備の製造メーカー

Applied Materials米国

世界最大の半導体製造装置サプライヤー。成膜、除去、改質、分析の包括的な製品ポートフォリオで、ウェーハ製造の全工…

企業詳細を見る →
東京エレクトロン(TEL)日本

世界第3位の半導体製造装置メーカー。塗布現像、成膜、エッチング装置で高いシェアを誇り、先端プロセスに不可欠な技…

企業詳細を見る →
Lam Research米国

エッチング装置の世界的リーダー。約39%の市場シェアを持ち、原子層エッチング(ALE)技術で先端3Dチップアー…

企業詳細を見る →

関連カテゴリ

成膜装置

関連用語

CVDとは →PVDとは →ALDとは →エッチングとは →CMPスラリーとは →

同じトピックの用語

成膜(CVD/PVD/ALD) のトピックで関連する用語です。

CVD(化学気相成長)とは →ALD(原子層堆積)とは →エピタキシー(エピ成長)とは →

同じトピックの企業

ジュソンエンジニアリング(Jusung Engineering)韓国カート・J・レスカー(Kurt J. Lesker)米国オックスフォード・インストゥルメンツGBCVDエクイップメント(CVD Equipment Corporation)米国

比較・違いを学ぶ

CVDとPVDの違い(成膜プロセス比較)
CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)は気相の化学反応で薄膜を堆積し、PVD(Physical Vapor Depositi
ALDとCVDの違い(原子層成膜 vs 化学気相成膜)
CVD(Chemical Vapor Deposition)は反応ガスを同時供給して連続的に成膜するのに対し、ALD(Atomic Layer Depositi
PECVDとLPCVDの違い(プラズマCVD vs 熱CVD)
PECVDとLPCVDはどちらもCVD(化学気相成長)の一方式ですが、活性化エネルギーの源泉が根本的に異なります。PECVD(Plasma Enhanced C
ALDとPVDの違い(原子層成膜 vs スパッタ成膜)
ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)とPVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長)は、どちらも半導
MOCVDとMBEの違い(化合物半導体エピタキシー比較)
MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)はGaN LED・パワーHEMT・HBT・レーザー
← 用語集に戻る