EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)は、Intelが開発した2.5D先進パッケージング技術で、パッケージ基板の中に小さなシリコンブリッジ(微細配線チップ)を埋め込み、隣接する複数ダイ間を高密度に接続します。大面積のシリコンインターポーザを敷くCoWoS方式と異なり、接続が必要な箇所にだけ局所的にブリッジを置くため、コストと製造性の面で利点があります。
シリコンインターポーザは全ダイを載せる大きな中間基板が必要で、面積が大きくなるほど歩留まりとコストが悪化します。EMIBはダイ同士が接する境界にのみマイクロバンプ接続のシリコンブリッジを配置するため、巨大インターポーザを使わずにHBMやチップレット間の広帯域接続を実現できます。Intel StratixやSapphire Rapids、Ponte Vecchioなどで採用されています。
製造では、ブリッジチップをあらかじめ基板のキャビティに埋め込み、その上にダイをマイクロバンプで実装します。ブリッジ部は数μmピッチの微細配線、それ以外の電源・汎用信号は通常の基板配線で受け持つというハイブリッド構成により、性能とコストのバランスを取ります。一方で基板へのブリッジ埋め込み精度や平坦性の制御が技術的なハードルです。
EMIBはIntelの先進パッケージ戦略の中核で、3D積層のFoverosと組み合わせた「Co-EMIB」へと発展しています。TSMCのCoWoS、Samsungの各種2.5D技術と並ぶ主要な異種集積ソリューションであり、チップレット時代のダイ間インターコネクト方式として競合・共存しています。