最終更新 2026-10-07

チップレットとは

Chiplet

チップレットとは、大型の単一チップとして作る代わりに、機能ブロックごとに小さなダイを個別製造し、先進パッケージングで2.5Dまたは3Dに統合する設計アーキテクチャです。小ダイのほうが欠陥確率が低く歩留まりが高いこと、I/Oだけレガシーノードに残すコスト最適化ができることが利点で、AMD EPYCやIntel Meteor Lakeが代表例です。

目次9項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. よくある質問
  5. 設備の製造メーカー
  6. 関連する製品
  7. 関連用語
  8. 比較・違いを学ぶ
  9. 出典・参考資料

定義・解説

チップレット(Chiplet)は機能別に分割した小型ダイを2.5D/3Dパッケージで統合する設計アーキテクチャ。大型モノリシックより歩留まり・コストで有利。UCIe標準規格・AMD EPYC・Intel Meteor Lake・Apple M-series・NVIDIA Blackwellの採用事例と、フリップチップ・ハイブリッドボンディングなどの実装装置をわかりやすく解説。

チップレット(Chiplet)は、複数の機能ブロック(ダイ)を単一の大型チップとして製造するのではなく、それぞれを個別の小型チップ(チップレット)として製造し、先進パッケージング技術を用いて基板やインターポーザ上に2.5Dまたは3D方式で集積する設計・製造アーキテクチャです。

チップレットアプローチの最大の利点は歩留まりの向上とコスト削減です。大型の単一ダイ(Monolithic Die)は面積が大きくなるほど欠陥による不良率が増加します。一方、小さなチップレットに分割することで個々のダイの良品率を高め、不良品のチップレットだけを交換できます。また、製造ノードの異なるチップレットを組み合わせることも可能です(例:ロジックを最先端ノードで、I/OやSRAMをレガシーノードで製造)。

代表的な実装例として、AMDのEPYC(Milan/Genoa)プロセッサは複数のコアチップレット(CCD)とI/Oダイを同一パッケージに組み合わせます。Intelは「Foveros」(3D積層チップレット)と「EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)」技術を採用し、XeonやAlchemist GPU等で実用化しています。AppleのM1 Ultraはダイ間接続技術UltraFusionにより2つのM1 Maxを統合しています。

チップレット間の接続には高密度インターコネクト技術が不可欠です。TSMC CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)・InFO、Intel EMIB、ASE・Amkorなどのサブストレートを使う2.5D実装では、シリコンインターポーザやRDL(再配線層)上にチップレットを高密度実装します。チップレット間の標準インターフェース規格としてUCIe(Universal Chiplet Interconnect Express)が業界団体で策定されています。

後工程(パッケージング)装置への需要拡大がチップレットの普及とともに加速しており、ASMパシフィック(ダイボンダー)、Besi(ハイブリッドボンダー)、東レエンジニアリング(熱圧着ボンダー)、東京エレクトロン(ウェハ接合)などが関連装置を提供しています。チップレットはロジック・メモリ・アナログ・RF等の最適な組み合わせを実現する次世代の半導体統合プラットフォームです。

図解

チップレットとモノリシックの比較(歩留まり・製造世代・接続・代表例)
2.5D・3Dの先進パッケージで統合する。UCIeがつなぎ方の標準。

紛らわしい言葉の切り分け

チップレットとモノリシック。違いは1枚のダイにすべてを作るか、小さなダイに分けて組み合わせるかです。モノリシックは配線の遅延が最小ですが、大きなダイほど歩留まりが下がります。チップレットは機能ごとに小さなダイに分けて先端パッケージで統合するため、歩留まりが上がり、部分ごとに製造世代を選べます。 比較記事 →

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この用語を扱う職種

設計・デバイス開発SoCアーキテクト事業・サプライチェーン半導体の知財(特許)エンジニア

よくある質問(FAQ)

チップレットとは何ですか?
大きなチップを機能ごとの小さなダイ(チップレット)に分割し、パッケージ上で統合する設計手法です。歩留まりとコストで有利です。
チップレットのメリットは?
小さなダイは歩留まりが高く、機能ごとに最適なプロセスを選べます。大型モノリシックより低コストで高性能を実現できます。
チップレットの接続規格は?
UCIeが業界標準として策定されています。AMD EPYC、Intel、NVIDIA Blackwellなどが採用しています。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

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Kinex™ Die-to-Wafer Hybrid Bonding SystemApplied Materials・ハイブリッドボンディング装置
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KatalystKulicke & Soffa・フリップチップボンダー
DSC300 Gen3Suss MicroTec・ウェハレベルパッケージング
LITHOSCALE® XTEV Group・ウェハレベルパッケージング
CPM1080TOWA・封止装置(モールディング)
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VIPack™ FOCoSASE Technology Holding・チップレット実装装置
S-SWIFT™Amkor Technology・チップレット実装装置
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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. UCIe Consortium「Universal Chiplet Interconnect Express」(2026/10/07 確認)
  2. Applied Materials「Kinex™ Die-to-Wafer Hybrid Bonding System 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  3. Camtek「Eagle G5 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  4. Kulicke & Soffa「Katalyst 製品ページ」(2026/10/07 確認)