最終更新 2026-10-10

モノリシック3D集積とは

Monolithic 3D Integration (M3D)
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 設備の製造メーカー
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

モノリシック3D集積(M3D:Monolithic 3D Integration)とは、複数のトランジスタ層を同一基板上に順次形成することで、配線層間接続(Monolithic Inter-tier Via:MIV)のピッチを10nm以下まで微細化した超高密度の3次元チップ積層技術である。ハイブリッドボンディングを用いてダイを積層するW2W/D2W方式と比べ、インタフェースピッチが数桁小さいため、積層間帯域幅密度を飛躍的に向上させることができる。

M3Dの基本コンセプトは、シリコン基板上に通常のFEOL/BEOLを形成した後、その上に低温プロセス(400℃以下)で二層目以降のトランジスタ層を成長・パターニングする。下層デバイスの熱劣化を避けるため、二層目のアクティブ層形成はGeストランスファー・多結晶Si薄膜・2D材料(MoS₂等)などの低温手法が研究されている。

M3Dの応用として有力なのはSRAMとロジックの3次元統合である。従来の2DチップではSRAMが面積の40〜60%を占めているが、M3Dを用いてSRAMをロジックの真上に配置することで、チップ面積を大幅に削減しつつSRAMアクセスレイテンシを低減できる。CEA-LETIやIMECがM3D統合の先行研究をリードしている。

M3D技術の実用化における主要課題は、①低温成膜技術と高品質シリコン膜の両立、②MIV(Monolithic Inter-tier Via)の歩留まり向上と信頼性確保、③設計・シミュレーションツールの未整備(EDAエコシステムの確立)である。Synopsysと大学研究機関がM3D向けEDA設計フローの開発に取り組んでいる。

モノリシック3Dとチップレット3D(Like-TSMCのSoIC)の違いは接続ピッチにある。チップレット3Dは接続ピッチが9〜55μmであるのに対し、M3Dは100nm以下のMIVにより1000倍以上の接続密度を実現できる可能性がある。2030年代の先端ロジックチップにおいて、トランジスタのスケーリング限界を超えるための「次の次元」の技術として注目されている。

図解

モノリシック3D集積とチップ・ウェハ積層の比較
CFETもモノリシック3Dの考え方を、トランジスタの単位で使ったもの。

設備の製造メーカー

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

プロセスノード・トランジスタ のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

Samsung Electronics(サムスン電子)韓国GlobalFoundries米国STMicroelectronics(ST)スイス

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Synopsys「What is 3D-IC Technology?」(2026/10/10 確認)