GLOSSARY

有効質量とは

Effective Mass
最終更新:2026-07-27製造プロセス

定義・解説

有効質量(ゆうこうしつりょう)とは、結晶中の電子や正孔が電界などの外力を受けたときの動きやすさを、あたかも自由空間中の質量が変化したかのように表した量です。結晶の周期的なポテンシャルの影響をまとめて質量に押し込むことで、キャリアの運動を単純な運動方程式で扱えるようにする概念です。

有効質量はエネルギーバンドの曲率で決まり、バンドが急峻(曲率が大きい)ほど有効質量は小さくなります。有効質量が小さいほどキャリアは加速されやすく、移動度が高くなります。一般に電子の有効質量は正孔より小さいため、n型デバイスはp型より高速に動作します。

有効質量は材料選択に直結します。GaAsやInGaAsは電子の有効質量がシリコンより小さく高い電子移動度が得られるため、高周波・高速デバイスに使われます。また、ひずみシリコンやゲルマニウムチャネルは有効質量を下げて移動度を高める技術として先端ロジックで採用されています。

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