GLOSSARY

キンク効果(半導体)とは

Kink Effect
最終更新:2026-07-27製造プロセス

定義・解説

キンク効果(キンクこうか)とは、主にSOI(Silicon on Insulator)基板上のMOSFETで見られる、ドレイン電流-電圧特性の飽和領域で電流が段差状に急増する現象です。特性曲線に折れ曲がり(kink)が現れることからこう呼ばれ、SOIデバイス特有の課題として知られます。

原因はボディ(チャネル下の中性領域)に生じる電位の浮きです。ドレイン電圧が高くなると、チャネル端で衝突電離によって正孔が発生します。SOIでは埋め込み酸化膜によりボディが電気的に孤立しているため、この正孔がボディに溜まってボディ電位を押し上げ、実効的なしきい値電圧が下がってドレイン電流が段差状に増加します。

キンク効果はアナログ回路の線形性やデジタル回路の動作余裕を損なうため、対策が必要です。ボディコンタクトを設けて溜まった正孔を逃がす方法や、完全空乏型SOI(FD-SOI)を採用してボディに正孔が溜まらないようにする方法が使われます。なお「キンク」は他分野でも使われる語ですが、半導体では本現象を指します。

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よくある質問(FAQ)

キンク効果(半導体)とは何ですか?
主にSOI基板上のMOSFETで見られる、ドレイン電流-電圧特性の飽和領域で電流が段差状(キンク=折れ曲がり)に急増する現象です。SOIデバイス特有の課題です。
キンク効果はなぜ起こるのですか?
ドレイン電圧が高くなるとチャネル端の衝突電離で正孔が発生します。SOIでは埋め込み酸化膜でボディが孤立しているため正孔が溜まり、ボディ電位が上がって実効しきい値電圧が下がり、電流が段差状に増加します。
キンク効果の対策は何ですか?
溜まった正孔を逃がすボディコンタクトを設ける方法や、ボディに正孔が溜まらない完全空乏型SOI(FD-SOI)を採用する方法が使われます。

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