GLOSSARY

SOI(シリコン・オン・インシュレータ)とは

Silicon On Insulator
最終更新:2026-09-01材料

SOI(シリコン・オン・インシュレータ)とは?

SOI(シリコン・オン・インシュレータ)とは、シリコン基板の上に埋め込み酸化膜(BOX)を挟み、その上の薄いシリコン層にトランジスタを形成する基板技術です。素子が下地から絶縁分離されるため、接合容量の低減・リーク抑制・ラッチアップ耐性・耐放射線性に優れます。FD-SOIは低消費電力の車載・IoT向けで使われます。

定義・解説

SOI(Silicon On Insulator)は、シリコン基板の上に埋め込み酸化膜(BOX:Buried Oxide)を挟み、その上の薄いシリコン層にトランジスタを形成する基板技術です。素子が下地基板から絶縁分離されるため、接合容量の低減・リーク抑制・ラッチアップ耐性・耐放射線性に優れ、通常のバルクシリコンとは異なる利点を持ちます。

SOIには、シリコン層が厚く一部だけ空乏化する部分空乏型(PD-SOI)と、極薄シリコン層が全体空乏化する完全空乏型(FD-SOI)があります。FD-SOIはチャネルのドーピングをほぼ不要にでき、短チャネル効果を抑えつつボディバイアスでしきい値電圧を動的制御できるため、低消費電力IoT・車載MCU・5G RFに適します。

SOIの主な利点は、寄生容量の低減による高速化と低消費電力、ソフトエラー耐性の高さです。STMicroelectronicsやGlobalFoundries(22FDX)がFD-SOIを量産し、RF-SOIはスマートフォンの高周波スイッチ・アンテナチューナで世界的に使われています。FinFETとは微細化のアプローチが異なる選択肢として共存しています。

SOIウェハの製造は、Soitecが特許を持つSmartCut™(水素イオン注入+貼り合わせ+剥離)や貼り合わせ法(BSOI)で行われます。完全空乏型SOIはfdsoiの項、化合物との違いはsilicon-waferの項とあわせて理解すると、基板技術全体の位置づけが明確になります。

よくある質問(FAQ)

SOIとバルクシリコンはどう違いますか?
バルクシリコンはトランジスタが基板と直接つながっているのに対し、SOIは埋め込み酸化膜(BOX)で基板から絶縁分離されています。これにより接合容量とリーク電流が減り、ラッチアップも原理的に起こらず、放射線耐性も高くなります。
FD-SOIとPD-SOIの違いは何ですか?
FD-SOI(完全空乏型)はシリコン層が5〜7nmと薄く、動作時にチャネル全体が空乏化するためショートチャネル効果の抑制に優れ、ボディバイアス制御も可能です。PD-SOI(部分空乏型)はシリコン層が厚く一部だけ空乏化し、ヒストリ効果という特性変動の課題があります。
SOIはどんな用途で使われますか?
FD-SOI(22FDX・12FDX)は超低消費電力が求められるIoT・車載・ウェアラブル向け、RF-SOIはスマートフォンの高周波フロントエンド、そして耐放射線性を活かして宇宙・軍事用途にも使われます。

デバイスの製造メーカー

SoitecFR

SOI(Silicon-On-Insulator)ウェハの世界的リーダー。SmartCut™技術でFD-SOI…

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STMicroelectronics(ST)CH

フランス・イタリア合弁で設立された欧州大手半導体メーカー。STM32マイコン・SiCデバイス・MEMS・イメー…

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GlobalFoundries米国

世界第3位のファウンドリ。AMD・IBM半導体部門を統合して設立。12nm以上の成熟ノードとRF-SOI・FD…

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