計算ツール
歩留まり計算ツール(欠陥密度モデル)
最終更新:2026-08-03
要点
ランダム欠陥による歩留まりは、欠陥密度D0とチップ面積Aの積で決まります。最も単純なPoissonモデルではY = e^(−AD0) となり、面積が増えると歩留まりは指数関数的に落ちます。実際には欠陥分布に偏りがあるためMurphyモデルなどが使われますが、いずれにせよ「大きいチップほど急激に不利」という関係は変わらず、これがチップレット分割の経済的な根拠になっています。
入力
Poissonモデル Y = e^(−AD₀)90.5%
Murphyモデル90.6%
Seedsモデル90.9%
チップ面積 A1.000cm²
AD₀(1チップあたり平均欠陥数)0.100個
Poissonは欠陥が完全にランダムに分布する仮定で、実際より悲観的な値になりがちです。Murphyは欠陥密度に分布の偏りを見込んだモデルで、実測に近いことが多く広く使われます。ここでの歩留まりはランダム欠陥に起因する分だけで、設計起因・パラメトリック不良は含みません。
チップ分割による比較(チップレットの経済性)
| 分割数 | 1個の面積 | 1個あたり歩留まり | N個すべて良品 |
|---|---|---|---|
| 1(モノリシック) | 1.000 cm² | 90.5 % | 90.5 % |
| 2 分割 | 0.500 cm² | 95.1 % | 90.5 % |
| 4 分割 | 0.250 cm² | 97.5 % | 90.5 % |
「N個すべて良品」の確率だけを見ると分割しても改善しないように見えますが、実際のチップレット設計では良品と判定したダイ(KGD)だけを選んで組み合わせるため、不良ダイを捨てる損失が小さいほうが有利になります。分割すると1個あたりの損失面積が小さくなる、というのがチップレットの経済的な根拠です。