最終更新 2026-10-10

歩留まりとは(イールド)

Yield
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 設備の製造メーカー
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

歩留まり(Yield)は、半導体の製造プロセスにおいて、ウェハ1枚当たりの全ダイ(チップ)数に対する良品ダイ数の割合(百分率)を表す指標です。歩留まりが高いほど同じウェハ・材料・設備から得られる良品チップ数が増え、製造コストが下がります。逆に歩留まりが低いと、製品コストが跳ね上がり、利益率に直結します。

歩留まりに影響する主な要因は、プロセス欠陥(パーティクル汚染・エッチング不均一・成膜異常などによる回路パターン欠陥)、設計起因(ESD脆弱性・タイミングマージン不足)、ランダム欠陥(個々のダイに発生する確率的な欠陥)、系統的欠陥(特定パターン・プロセス条件に依存して繰り返し現れる欠陥)などです。

歩留まりはウェハ歩留まり(Wafer Yield:ウェハ全体の良品率)とダイ歩留まり(Die Yield:1枚のウェハ上の良品ダイ率)の2段階で管理されます。ダイ歩留まりは Poisson モデルや Murphy モデルなどの統計モデルで予測され、欠陥密度(D₀:cm⁻²)・ダイ面積(A)・クリティカルエリアを考慮した計算が行われます。

歩留まり向上(Yield Enhancement)は半導体製造の最重要課題の一つです。主なアプローチは、欠陥検査(KLAやApplied Materialsの光学・e-beam検査)による欠陥源の特定・排除、プロセス制御(APC:Advanced Process Control)による工程変動の最小化、設計ルールの見直し(DFM:Design for Manufacturability)、クリーンルーム清浄度向上などです。

先端ノード(3〜5nm)では歩留まり確保が特に困難で、TSMC・Samsung・Intelは量産開始初期に歩留まりが30〜50%台から始まり、継続的な改善で80〜90%以上を目指す数年間のランプアップを経ます。歩留まり管理に使われるデータ解析・機械学習ツールの市場も成長しており、Applied Materials(SEMVision)・KLA・PDF Solutions等が提供しています。

図解

歩留まり(イールド)を下げる要因(ランダム欠陥・系統的不良・パラメトリック不良・外周)
大きなチップほど歩留まりが下がることが、チップレットが広がった理由の1つ。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールウェハ取れ数(Die Per Wafer)計算ツール計算・換算ツール歩留まり計算ツール(欠陥密度モデル)計算・換算ツールチップ単価計算ツール(ウェハ価格 ÷ 良品数)計算・換算ツールウェハ生産能力の換算ツール(8インチ換算・12インチ換算)計算・換算ツール工程能力指数 Cp・Cpk 計算ツール計算・換算ツール故障検出率と出荷不良率(DPPM)計算ツール

この用語を扱う職種

前工程(ウェハプロセス)プロセスエンジニア(半導体前工程)前工程(ウェハプロセス)歩留まりエンジニア(YE)後工程(実装・テスト)プロダクトエンジニア(製品技術)後工程(実装・テスト)品質保証(QA・QC)エンジニア事業・サプライチェーンファウンドリの顧客窓口(プログラムマネージャー)事業・サプライチェーンサプライヤー品質エンジニア(SQE)

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 立命館大学 藤野毅「集積デバイス工学(2) LSIの製造プロセス」(2026/10/10 確認)
  2. 東京エレクトロン nanotec museum「半導体産業発展を支える「ムーアの法則」の過去・現在・未来」(2026/10/10 確認)