最終更新 2026-10-19

BiCMOSとは

BiCMOS

BiCMOSとは、バイポーラトランジスタとCMOSを同一チップ上に集積するプロセス技術です。バイポーラの高速性・大きな駆動能力・優れたアナログ特性と、CMOSの高集積・低消費電力という、本来トレードオフの関係にある長所を1チップで両立させることを狙います。高周波回路やアナログ・ミックスドシグナルICで使われます。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

BiCMOS(Bipolar CMOS)は、バイポーラトランジスタとCMOSを同一チップ上に集積するプロセス技術です。バイポーラの高速性・大きな駆動能力・優れたアナログ特性と、CMOSの高集積・低消費電力という、本来トレードオフの関係にある長所を1チップで両立させることを狙います。

回路では、高速・高駆動が必要な出力段やアナログ・高周波部分にバイポーラを、論理演算や制御部にCMOSを使い分けます。特にSiGe(シリコンゲルマニウム)ヘテロ接合バイポーラを組み合わせたSiGe BiCMOSは、数十〜100GHz級の高周波特性を低コストで実現でき、無線通信・ミリ波レーダー・光通信ICで広く採用されています。

主な用途は、RFトランシーバ、電源管理IC(PMIC)、ミックスドシグナルIC、高速I/Oドライバなどです。アナログ・RF・パワーと、デジタル制御を1チップに統合できるため、システムの小型化・高性能化に寄与します。

一方でバイポーラとCMOSを同時に作り込むため、マスク枚数と工程が増えコストが上がるトレードオフがあります。TSMC・GlobalFoundries・Tower SemiconductorなどがBiCMOS/SiGe BiCMOSプロセスを提供しています。cmosやbipolar-transistorとあわせて見ると、混載プロセスの位置づけが理解しやすくなります。

図解

BiCMOSが組み合わせるバイポーラトランジスタとCMOSの比較
高周波回路や、アナログとデジタルが混在するICで使われる。

この用語を扱う職種

設計・デバイス開発アナログ回路設計エンジニア設計・デバイス開発RF回路設計エンジニア

よくある質問(FAQ)

BiCMOSはどんな用途で使われますか?
高速アナログ回路とデジタル制御を1チップに載せたい用途です。具体的には高周波(RF)フロントエンド、光通信用ドライバ、高速AD/DA変換器、電源管理ICなど、アナログ精度とデジタル制御の両立が求められる領域で使われます。
SiGe BiCMOSとは何ですか?
バイポーラトランジスタのベース層にSiGe(シリコンゲルマニウム)を使い、ヘテロ接合により電流利得と遮断周波数を大幅に高めたBiCMOSです。非常に高いfTが得られるため、ミリ波レーダーや高速光通信で広く採用されています。
BiCMOSのデメリットは何ですか?
バイポーラとCMOSの両方を同一チップに作り込むためマスク枚数と工程数が増え、製造コストが標準CMOSより高くなることです。このため必要な回路ブロックが限られる場合は、CMOSと個別デバイスの組み合わせが選ばれることもあります。

デバイスの製造メーカー

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

GlobalFoundries米国

世界第3位のファウンドリ。AMD・IBM半導体部門を統合して設立。12nm以上の成熟ノードとRF-SOI・FD…

Tower Semiconductorイスラエル

イスラエル拠点のスペシャルティファウンドリ。RF・パワー半導体・CMOSイメージセンサ・SiGe BiCMOS…

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 東京エレクトロン nanotec museum「半導体用語集:Bi-CMOS」(2026/10/07 確認)