BiCMOS(Bipolar CMOS)は、バイポーラトランジスタとCMOSを同一チップ上に集積するプロセス技術です。バイポーラの高速性・大きな駆動能力・優れたアナログ特性と、CMOSの高集積・低消費電力という、本来トレードオフの関係にある長所を1チップで両立させることを狙います。
回路では、高速・高駆動が必要な出力段やアナログ・高周波部分にバイポーラを、論理演算や制御部にCMOSを使い分けます。特にSiGe(シリコンゲルマニウム)ヘテロ接合バイポーラを組み合わせたSiGe BiCMOSは、数十〜100GHz級の高周波特性を低コストで実現でき、無線通信・ミリ波レーダー・光通信ICで広く採用されています。
主な用途は、RFトランシーバ、電源管理IC(PMIC)、ミックスドシグナルIC、高速I/Oドライバなどです。アナログ・RF・パワーと、デジタル制御を1チップに統合できるため、システムの小型化・高性能化に寄与します。
一方でバイポーラとCMOSを同時に作り込むため、マスク枚数と工程が増えコストが上がるトレードオフがあります。TSMC・GlobalFoundries・Tower SemiconductorなどがBiCMOS/SiGe BiCMOSプロセスを提供しています。cmosやbipolar-transistorとあわせて見ると、混載プロセスの位置づけが理解しやすくなります。