GLOSSARY

CMOSとは

Complementary MOS
最終更新:2026-09-01製造プロセス

CMOSとは?

CMOS(相補型MOS)とは、nチャネルMOSFETとpチャネルMOSFETを相補的に対で組み合わせた回路構成で、現代のあらゆるデジタルLSIの基盤技術です。入力に応じてnMOSとpMOSの一方だけがオンになるため、定常状態ではほとんど電流が流れず、極めて低い消費電力を実現します。イメージセンサーにも同じ技術が使われます。

定義・解説

CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor:相補型MOS)は、nチャネルMOSFET(nMOS)とpチャネルMOSFET(pMOS)を相補的に対で組み合わせた回路構成で、現代のあらゆるデジタルLSI(CPU・GPU・メモリ・SoC)の基盤技術です。入力に応じてnMOSとpMOSの一方だけがオンになるため、定常状態ではほとんど電流が流れず、極めて低い消費電力を実現します。

基本構成であるCMOSインバータは、電源側にpMOS、接地側にnMOSを直列に接続します。入力が「H」のときはnMOSがオンして出力が「L」に、入力が「L」のときはpMOSがオンして出力が「H」になります。両者が同時に強くオンする瞬間以外は貫通電流が流れないため、待機時の消費電力が小さく、ノイズマージンも広いのが特長です。

CMOSが1980年代以降に主流となったのは、バイポーラやNMOSロジックに比べて消費電力・集積度・スケーラビリティで圧倒的に優れていたためです。微細化(ムーアの法則)に乗って性能と密度を伸ばし続け、プレーナ型からFinFET、GAA(ゲートオールアラウンド)へと立体構造に進化しながらCMOSの原理は受け継がれています。

製造ではnウェル・pウェルを作り分けるツインウェルCMOSが基本で、寄生サイリスタ動作によるラッチアップ対策(ガードリングやSTI素子分離)が重要になります。HKMG(High-k/メタルゲート)やマルチVt設計とも密接に関わり、ロジック・イメージセンサー(CISの読み出し回路)など幅広い用途を支える中核技術です。

よくある質問(FAQ)

なぜCMOSは消費電力が低いのですか?
nMOSとpMOSが相補的に動作し、定常状態ではどちらか一方が必ずオフになるため、電源からグラウンドへ電流がほとんど流れないからです。電力を消費するのは信号が切り替わる瞬間(スイッチング)だけで、これがCMOSが標準技術になった最大の理由です。
CMOSのリーク電流とは何ですか?
微細化によりトランジスタがオフのときも流れてしまう漏れ電流のことで、ゲート絶縁膜を突き抜けるゲートリークと、ソース・ドレイン間のサブスレッショルドリークが主な成分です。これが待機電力の増大を招き、High-k/メタルゲートやFinFET・GAA導入の動機となりました。
CMOSイメージセンサーのCMOSは同じ意味ですか?
同じCMOSプロセスで作られているという意味です。フォトダイオードと読み出し回路を同一チップ上にCMOSプロセスで集積できるため、CCDに比べ低消費電力・高速読み出し・低コストを実現し、現在のカメラの主流となりました。

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