仕事関数(しごとかんすう)とは、物質中の電子を真空中へ取り出すのに必要な最小のエネルギーのことで、フェルミ準位から真空準位までのエネルギー差として定義されます。単位はeVで、金属や半導体の電子的性質を特徴づける基本量です。
金属と半導体を接触させたとき、両者の仕事関数の大小関係によって、整流性のあるショットキー接合になるか、抵抗の小さいオーミック接合になるかが決まります。MOSトランジスタでは、ゲート電極の仕事関数がしきい値電圧を直接左右するため、先端ノードでは仕事関数を調整したメタルゲート(ワークファンクションメタル)が使われます。
半導体の場合、実効的な仕事関数はドーピングによってフェルミ準位が動くため変化します。仕事関数の制御は、コンタクト抵抗の低減、しきい値電圧の最適化、High-k/メタルゲート積層の設計など、デバイス性能に直結する重要な技術課題です。