ショットキーバリアダイオード(SBD)とは、金属と半導体の接合(ショットキー接合)に生じる電位障壁(ショットキー障壁)を利用したダイオードです。pn接合ダイオードと異なり多数キャリアのみで動作するため、順方向電圧降下が小さく、スイッチング速度が非常に速いのが特徴です。
高速・低損失という利点から、スイッチング電源やDC-DCコンバータの整流、高周波回路に広く使われます。近年はSiC(炭化ケイ素)を用いたSiCショットキーバリアダイオードが、EV用インバータや高電圧電源で普及しています。金属/半導体界面のフェルミレベルピニングが障壁高さに影響します。
ショットキーバリアダイオードは少数キャリアの蓄積がないため、オン・オフの切り替えで生じる逆回復時間がほぼゼロで、高い周波数でも効率よく動作します。順方向電圧降下も約0.3Vと低く、整流時の損失を抑えられます。
一方で逆方向の漏れ電流が大きく、高い逆耐圧を取りにくいという弱点があります。これを克服したのがSiC(炭化ケイ素)ショットキーバリアダイオードで、高耐圧・低損失を両立し、EV用インバータや太陽光発電のパワーコンディショナ、サーバ電源などで普及が進んでいます。