最終更新 2026-10-10

フェルミ準位とは

Fermi Level
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

フェルミ準位(フェルミじゅんい)とは、絶対零度において電子が占有するエネルギーの最高値であり、有限温度では電子の占有確率がちょうど50%になるエネルギーとして定義される、半導体の電子状態を表す基準線です。エネルギーバンド図では通常EFと表記され、材料の導電型やキャリア密度を読み取る最も重要な指標です。

真性半導体ではフェルミ準位はバンドギャップのほぼ中央に位置します。リンやヒ素などのドナーを加えたn型半導体では伝導帯寄りに上がり、ホウ素などのアクセプタを加えたp型半導体では価電子帯寄りに下がります。つまりフェルミ準位の位置を見れば、その半導体がn型かp型か、キャリアがどれだけ多いかがわかります。

異なる材料や導電型の半導体を接合すると、熱平衡状態ではフェルミ準位が全体で一直線に揃うという原則が働きます。このためpn接合や金属-半導体接合ではフェルミ準位を揃えるようにバンドが曲がり、空乏層と内蔵電位が形成されます。pn接合・ショットキー接合・MOS構造の動作は、すべてこのフェルミ準位の考え方で統一的に理解できます。

図解

フェルミ準位の位置と導電型の関係(真性・n型・p型・接合)
エネルギーバンド図ではEFと書き、材料の状態を読む基準線になる。

あわせて読みたい

エネルギーバンド図の読み方(EFの位置を図解)→バンド理論とは(用語解説)→仕事関数とは(用語解説)→

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールeV↔波長 換算ツール(バンドギャップ・露光波長)計算・換算ツール真性キャリア濃度・フェルミ準位計算ツール計算・換算ツールMOSFETしきい値電圧(Vth)計算ツール

よくある質問(FAQ)

フェルミ準位とは何ですか?
電子の占有確率がちょうど50%になるエネルギーとして定義される基準線で、記号EFで表します。半導体の導電型やキャリア密度を読み取る最も重要な指標です。
n型・p型でフェルミ準位はどう動きますか?
真性半導体ではバンドギャップの中央付近、ドナーを加えたn型では伝導帯寄りに上がり、アクセプタを加えたp型では価電子帯寄りに下がります。位置を見れば導電型がわかります。
なぜpn接合でバンドが曲がるのですか?
熱平衡ではフェルミ準位が全体で一直線に揃う必要があるためです。n型とp型でEFの位置が違うので、接合部でEFを揃えるようにバンドが曲がり、空乏層と内蔵電位が形成されます。

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

半導体物理・結晶の基礎 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

信越化学工業日本SUMCO日本GlobalWafers(環球晶圓)台湾

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. HyperPhysics(ジョージア州立大学)「Fermi Level」(2026/10/10 確認)
  2. 立命館大学 藤野毅「半導体工学(6) 半導体のキャリア(2)」(2026/10/10 確認)