結論:ガラス基板(Glass Substrate)とシリコンインターポーザー(Si Interposer)の違いは?
ガラス基板とシリコンインターポーザーの最大の違いは「材料と処理できるサイズ」です。シリコンインターポーザーはCoWoS等で実績があり1μm L/S以下の超微細RDLを実現できますが、300mmウェハがサイズ上限でシリコン原価とCMOS設備のコストも高くなります。ガラス基板は510×515mm級の大型パネルで処理でき、低誘電損失と優れた平坦性、熱膨張の制御性が強みですが、量産初期のL/Sは2μm程度です。Intelが次世代材料として推進しています。
比較表
| 観点 | ガラス基板(Glass Substrate) | シリコンインターポーザー(Si Interposer) |
|---|---|---|
| 材料 | ガラス(低誘電率・低損失・熱膨張制御可能) | シリコンウェハ(CTE≒2.6ppm/°C) |
| 製造サイズ | 大型パネル対応可(510×515mm等)→高スループット | ウェハサイズ限界(最大300mm) |
| コスト | 製造コスト低減ポテンシャルあり(大面積処理) | シリコンウェハ原価・CMOSプロセス設備が高コスト |
| 配線密度 | 量産初期は2μm L/S程度、微細化開発中 | 1μm L/S以下の超微細RDL実現済み(CoWoS-L等) |
| TSV(貫通ビア) | TGV(Through-Glass Via)技術が必要 | TSVは確立技術(Siエッチング・Cu充填) |
| 熱膨張係数(CTE) | 組成により調整可能(Si/有機基板に近づけやすい) | Si同士で整合(Si CTE≒2.6ppm/°C) |
| 実用化状況 | Intel主導で2024〜2026年量産目標(TOPPAN等と開発中) | TSMCのCoWoS-Sで量産実績あり(AI GPU向けに大量採用) |
シリコンインターポーザーとCoWoSの実績
シリコンインターポーザーはTSMCのCoWoS(Chip-on-Wafer-on-Substrate)パッケージングの中核材料として実用化されています。NVIDIA H100・A100・GB200のようなAI GPUとHBMを高密度に接続するシリコンインターポーザーは、TSMC製造ラインで大量に生産されています。配線層の最小L/Sは1μm以下を実現し、高密度I/O接続が求められるAI/HPCチップに最適です。ただし300mmウェハサイズの制約から、将来のより大型なインターポーザー需要に応じるにはコスト・スループットに限界があります。
ガラス基板が目指すコストと大面積化
Intelが中心となってガラスコア基板の量産化を推進しており、TOPPANとの協業でAIパッケージング向けガラス基板の量産開発が進んでいます。ガラスはシリコンより安価な原材料で、パネルレベルの大面積処理によるコスト低減が期待されます。また、ガラスの低誘電損失は高周波信号伝送に有利で、次世代AIアクセラレータのI/O速度向上にも貢献します。TGV(Through-Glass Via)形成技術・平坦度制御・ガラスの割れ制御が量産化の課題です。先端パッケージング全般はadvanced-packagingを、CoWoSとFOPLPの比較はcowos-vs-foplpを参照してください。