BIST(Built-In Self-Test:組み込み自己テスト)は、チップ内部にテスト用の回路を作り込み、テストパターンの生成と結果の判定をチップ自身が行えるようにするテスト容易化設計(DFT)技術です。外部の高価なテスタ(ATE)への依存を減らし、製造時だけでなく製品出荷後の現場(起動時など)でも自己診断できるのが特長です。
代表的に、メモリを対象とするMBIST(Memory BIST)と、ロジックを対象とするLBIST(Logic BIST)があります。MBISTは内蔵SRAM/DRAMに定型パターンを書き込み・読み出して不良を検出し、LBISTは擬似乱数パターンで論理回路をテストして応答を圧縮・判定します。
BISTの利点は、テスト時間とATEコストの削減、内蔵メモリなど外部から直接アクセスしにくい回路のテスト、そして車載の機能安全(ISO 26262)で求められる稼働中の自己診断への対応です。一方、テスト回路のぶん面積オーバーヘッドが増えます。
スキャンテストが外部からパターンを与えるのに対し、BISTは自己完結でテストします。両者は組み合わせて使われることが多く、dftやscan-test、ate、sramの各項とあわせて読むと、テスト設計の全体像が理解できます。ツールはSynopsys・Cadenceなどが提供します。