ATE(Automated Test Equipment:自動テスト装置)は、半導体チップの電気的特性・機能・性能を自動的かつ高速に検査する装置です。パッケージング後のチップに対してテストパターンを入力し、出力信号をリファレンスと照合することで良品・不良品を高速に選別します。ATEはテスターとも呼ばれ、ロジック・メモリ・SoC・アナログ・RF・パワーデバイスなど用途に応じた専用機が存在します。
ATEの市場はアドバンテスト(日本)とTeradyne(米国)の2社寡占で、世界市場の90%以上を占めます。アドバンテストはSoC・メモリ・フラッシュ向けV93000・T2000シリーズ、Teradyneはロジック向けUltraFlex・メモリ向けETS-800シリーズを主力製品としています。AI/HPC向けGPU・HBMの旺盛なテスト需要がアドバンテストの売上を直近数年で急拡大させています。
ATEはウェハプローバーと組み合わせて使用されます。ウェハ状態でのプローブテスト(ウェハファイナルテスト:WFT)ではウェハプローバーがプローブカードを通じてATEとダイを接続し、パッケージ前に不良ダイを検出します(これがKGD:Known Good Dieの選別につながります)。パッケージ後は専用のハンドラーを経由してATEに搬送され最終テストが行われます。
AIチップ・次世代メモリのテストは技術的難易度が急上昇しています。HBM3Eは1TBを超えるメモリ帯域幅を持ち、テストするためにはATE側も超広帯域なテストピンと高速パターン発生器が必要です。SoC・ロジックチップにおいても、3GHz以上の高速インターフェース(PCIe 6.0・UCIe・HBM4など)に対応するテストヘッドの開発が競われています。
テスト時間(Test Time)の短縮はコスト競争力に直結するため、並列テスト(Multi-DUT Test:複数チップを同時テスト)、DFT(Design for Testability:テスト容易化設計)、AIを活用した適応テスト(Adaptive Testing)による不要テスト項目の削減などが実用化されています。先進パッケージング(チップレット・HBM)の普及に伴い、パッケージ実装後のシステムレベルテスト(SLT)の重要性も高まっています。