スキャンテスト(Scan Test)は、テスト容易化設計(DFT)の代表的手法で、チップ内部のフリップフロップを数珠つなぎにしてスキャンチェーンを構成し、内部の状態を外部から自由に設定(制御)・読み出し(観測)できるようにする技術です。これにより、本来は外部から見えない内部論理の故障を効率よく検出できます。
動作は、テストモードでスキャンチェーンにテストパターンを直列に流し込み(スキャンイン)、1クロックで通常動作(キャプチャ)させて結果を取り込み、再び直列に読み出して(スキャンアウト)期待値と比較します。テストパターンはATPG(自動テストパターン生成)ツールが自動生成します。
故障モデルには、信号が0や1に固定される縮退故障(stuck-at)や、遷移の遅れを見る遷移故障などがあり、これらに対する故障検出率(テストカバレッジ)で品質を測ります。DFTやBIST(自己テスト)と組み合わせ、テスト品質と効率を高めます。
生成されたパターンは、ATE(自動テスト装置)でウェハやパッケージ製品に印加され、良品・不良品を判定します。スキャンチェーンの挿入は回路面積・配線の増加というオーバーヘッドを伴いますが、テスト性向上の効果が上回ります。dftやate、kgdの項とあわせて、テスト工程の体系が理解できます。