N型半導体とP型半導体とは、純粋な半導体(真性半導体)に不純物を添加して電気的性質を制御した不純物半導体の2種類です。N型はリンやヒ素などのドナー不純物を加えて自由電子を多数キャリアとし、P型はホウ素などのアクセプタ不純物を加えて正孔を多数キャリアとします。
N型のNはNegative(負電荷の電子)、PはPositive(正電荷の正孔)に由来します。この2つを接合したpn接合がダイオードやトランジスタの基本構造であり、N型とP型を組み合わせることであらゆる半導体デバイスが構成されます。ドーピング濃度の精密な制御がデバイス性能を決め、その注入にはイオン注入が用いられます。
N型半導体では電子が多数キャリア、正孔が少数キャリアとなり、P型ではその逆です。多数キャリアの濃度はドーピング濃度でほぼ決まり、この濃度を精密に制御することがトランジスタのしきい値電圧や抵抗の設計に直結します。不純物の注入にはイオン注入が、活性化には熱処理(アニール)が用いられます。
N型とP型を隣り合わせるとpn接合ができ、整流作用を持つダイオードになります。さらにNPNやPNPのように3層に組めばバイポーラトランジスタ、ゲートで制御すればMOSFETとなり、N型とP型の組み合わせ方であらゆる半導体デバイスが構成されます。