pn接合(pnせつごう)とは、p型半導体とn型半導体を接合した構造で、ダイオードやトランジスタ、太陽電池など、ほぼ全ての半導体デバイスの基本となる構造です。接合部では電子と正孔が拡散・再結合してキャリアのない空乏層が形成され、内蔵電位(電位障壁)が生じます。
pn接合は一方向にのみ電流を流す整流作用を持ちます。順方向電圧を加えると電流が流れ、逆方向では空乏層が広がってほとんど流れません。この性質がダイオードの整流、トランジスタの増幅・スイッチング、太陽電池の光起電力効果の基礎となっています。
pn接合とは、p型半導体とn型半導体を接合した構造で、ダイオード・トランジスタ・太陽電池などほぼ全ての半導体デバイスの基本となります。接合部では電子と正孔が拡散・再結合してキャリアのない空乏層ができ、内蔵電位(電位障壁)が生じます。この障壁が、電流を一方向にしか流さない整流作用の源です。
pn接合(pnせつごう)とは、p型半導体とn型半導体を接合した構造で、ダイオードやトランジスタ、太陽電池など、ほぼ全ての半導体デバイスの基本となる構造です。接合部では電子と正孔が拡散・再結合してキャリアのない空乏層が形成され、内蔵電位(電位障壁)が生じます。
pn接合は一方向にのみ電流を流す整流作用を持ちます。順方向電圧を加えると電流が流れ、逆方向では空乏層が広がってほとんど流れません。この性質がダイオードの整流、トランジスタの増幅・スイッチング、太陽電池の光起電力効果の基礎となっています。
pn接合の性質を数値で押さえるうえで基本になるのが、内蔵電位 Vbi と空乏層幅 W の2つです。 いずれもp側・n側の不純物濃度(Na・Nd)から計算できます。
Vbi = (kT/q) · ln(NaNd / ni²)
W = √[ (2εsVbi / q) · (1/Na + 1/Nd) ]
室温(300K)のシリコンでは kT/q ≒ 0.0259 V、真性キャリア濃度 ni ≒ 1.0×10¹⁰ cm⁻³、 比誘電率 11.7 です。p側とn側を同じ濃度にした場合の計算値を並べると、濃度を10倍にするごとに 内蔵電位は約0.12 V ずつ上がり、空乏層幅はおよそ 1/√10 に縮むことが読み取れます。
| Na = Nd(cm⁻³) | 内蔵電位 Vbi | 空乏層幅 W(ゼロバイアス) |
|---|---|---|
| 1×10¹⁵ | 0.60 V | 1.24 µm |
| 1×10¹⁶ | 0.71 V | 0.43 µm |
| 1×10¹⁷ | 0.83 V | 0.15 µm |
| 1×10¹⁸ | 0.95 V | 0.050 µm |
シリコン・300K・両側均一ドープ・完全電離を仮定した計算値。実際のデバイスでは接合が階段状ではなく 傾斜を持つため、目安として扱ってください。
片側だけ濃度が高い接合(p⁺n や n⁺p)では、空乏層はほぼ低濃度側にだけ伸びます。 パワーデバイスの耐圧層に低濃度のエピタキシャル層を使うのは、 この性質を利用して空乏層を厚く広げ、電界を薄めるためです。
順方向のpn接合に流れる電流は、ショックレーのダイオード式で表されます。
I = Is · [ exp(qV / nkT) − 1 ]
Is は逆方向飽和電流、n は理想因子(理想的なpn接合で 1、再結合電流が支配的だと 2 に近づく)です。 n = 1 のとき、電流を10倍にするのに必要な電圧は kT/q × ln10 = 約 59.5 mV で、 これが「60mV/decade」としてよく引かれる基準値です。半対数プロットで傾きがこの値から外れていれば、 直列抵抗や再結合電流、リークの影響を疑うことになります。
電流が実用的な大きさになる順方向電圧は材料のバンドギャップでおおよそ決まり、 ゲルマニウムで約0.3 V、シリコンで約0.6〜0.7 V、SiCやGaNのpn接合では約3 V です。 金属と半導体の接合を使うショットキーバリアダイオードが 約0.3 V と低いのは、pn接合とは動作原理が違うためです。
逆方向電圧を上げていくと、ある電圧で急激に電流が流れ始めます(降伏)。機構は2つあり、 どちらが支配的になるかは不純物濃度で決まります。
| 項目 | ツェナー降伏 | アバランシェ降伏 |
|---|---|---|
| 機構 | 強電界による価電子帯→伝導帯の直接トンネル | 加速されたキャリアの衝突電離が連鎖する なだれ増倍 |
| 不純物濃度 | 両側とも高濃度 | 相対的に低濃度 |
| 空乏層 | 薄い(トンネルが起きる距離まで) | 厚い(加速される距離が必要) |
| 降伏電圧の目安 | おおむね5 V以下 | おおむね6 V以上 |
| 温度係数 | 負(温度が上がると降伏電圧が下がる) | 正(温度が上がると降伏電圧が上がる) |
温度係数の符号が逆であることから、5〜6 V付近では両者が打ち消し合って温度依存性の小さい降伏電圧が得られます。 基準電圧源に6 V前後のツェナーダイオードが使われるのはこのためです。 一方、パワーデバイスの耐圧設計ではアバランシェ降伏が対象になります。
pn接合は「p型の板とn型の板を貼り合わせる」のではなく、1枚のウェハの中に作り込みます。 現代のCMOSで主流なのがイオン注入で、 ドーズ量で不純物濃度を、加速エネルギーで接合深さ Xj を独立に制御できます。 注入直後のドーパントは格子位置に収まっておらず電気的に働かないため、活性化アニールで結晶を回復させて初めて接合として機能します。
このとき効くのが熱予算です。高温・長時間のアニールほど活性化率は上がりますが、 同時にドーパントが拡散して接合が深く・なだらかになります。 先端ロジックのソース/ドレインエクステンションでは接合深さを10 nm台に抑える必要があるため、 ミリ秒オーダーのフラッシュアニールやレーザアニールで「活性化はするが拡散はさせない」条件を狙います。
パワーデバイスのように厚く均一な低濃度層が要る場合はエピタキシャル成長を、 成熟プロセスや太陽電池では熱拡散を使うなど、要求される接合の形によって作り方が変わります。
pn接合は単体でもダイオードですが、組み合わせ方と使い方を変えることで 半導体デバイスのほぼ全体に展開されます。
最後の点は見落とされがちですが重要で、MOSFETの接合リーク電流は待機時消費電力に直結します。リーク電流を抑えるために接合面積を減らし、STIで素子間を分離するという設計は、pn接合の逆方向特性を前提にしています。
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