最終更新 2026-10-10

原子間力顕微鏡とは(AFM)

Atomic Force Microscopy

AFM(原子間力顕微鏡)とは、先端を尖らせた微小な探針で試料表面をなぞり、探針と表面の間に働く原子間力を検出して、ナノメートル分解能で表面の三次元的な凹凸を測定する装置です。電子顕微鏡と違い真空を必要とせず、絶縁体でも導体でも測定できるため、CMP後の平坦性評価や表面粗さの管理に使われます。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

AFM(Atomic Force Microscopy:原子間力顕微鏡)は、先端を尖らせた微小な探針(プローブ)で試料表面をなぞり、探針と表面の間に働く原子間力を検出して、ナノメートル分解能の三次元的な凹凸(表面形状)を測定する装置です。電子顕微鏡と違い真空を必要とせず、絶縁体・導体を問わず測定できます。

測定モードには、探針を接触させて走査するコンタクトモードや、探針を振動させて間欠的に接触させるタッピングモードなどがあります。これにより、表面ラフネス、段差(ステップ)高さ、CMP後の平坦性、微小な欠陥や粒子などを定量的に評価できます。

半導体での用途は、CMP後のウェハ表面のラフネスやディッシング・エロージョンの評価、薄膜の表面粗さ(ラインエッジラフネスにも関連)、各種薄膜・パターンの段差測定などです。横方向の分解能はSEMに譲る一方、高さ方向の分解能と定量性に優れます。

装置はBruker・Park Systems・日立ハイテクなどが知られます。SEMやTEMが形状・内部構造を見るのに対し、AFMは表面の三次元プロファイルを非破壊で定量できる点が強みです。cmpやsem、defect-inspectionの項とあわせて、表面評価・計測の役割が理解できます。

図解

AFM(原子間力顕微鏡)の測定の流れ(探針・たわみ・レーザー検出・3次元像)
高さ方向はサブnmの分解能があるが、広い範囲を測るのは遅い。

この用語を扱う職種

後工程(実装・テスト)故障解析(FA)エンジニア

よくある質問(FAQ)

AFMでは何が測れますか?
表面の三次元的な凹凸をナノメートル分解能で測定できます。半導体ではCMP後の平坦性評価、表面粗さ(Ra・RMS)の管理、薄膜の段差測定、パターンの断面形状の確認などに使われます。
AFMの利点は何ですか?
真空を必要とせず大気中や液中でも測定でき、絶縁体でも導電処理なしにそのまま観察できることです。また高さ方向の分解能がサブnmと非常に高く、電子顕微鏡では得にくい定量的な凹凸データが得られます。
AFMの弱点は何ですか?
測定範囲が数十〜百μm角程度と狭く、走査に時間がかかるため広い領域の検査には向きません。また探針の形状が測定結果に影響するため、深く細い溝の底や急峻な側壁は正確に測れないという制約があります。

デバイスの製造メーカー

ブルカー(Bruker)ドイツ

科学計測機器・半導体計測装置の世界的メーカー。AFM(原子間力顕微鏡)・X線計測・電子顕微鏡を半導体製造の計測…

日立ハイテク日本

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 東レリサーチセンター「走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope:SPM)」(2026/10/10 確認)