最終更新 2026-10-09

ECDとは(電解めっき・電気化学堆積)

Electrochemical Deposition
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 関連する製品
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

ECD(Electrochemical Deposition:電気化学堆積、電解めっき)は、めっき液中でウェハを陰極として電流を流し、金属イオンを還元析出させて金属膜を形成する成膜技術です。半導体の前工程では、銅(Cu)配線のダマシン(damascene)プロセスにおける溝・ビアの埋め込みに不可欠で、ECP(Electrochemical Plating)とも呼ばれます。CVD/PVDでは難しい高アスペクト比構造への緻密な銅充填を低コストで実現します。

銅ダマシンの流れは、絶縁膜に溝を形成し、バリアメタル(TaN/Ta)とPVDによる銅シード層を成膜した後、ECDで溝を銅で埋め、余剰銅をCMPで除去するというものです。ECDで重要なのが、めっき液に添加するアクセラレータ・サプレッサー・レベラーといった有機添加剤で、これらが「ボトムアップフィル」を促し、ボイドやシームのない埋め込みを可能にします。

微細化が進むと、溝が狭く深くなりシード層の被覆も困難になるため、添加剤設計・電流波形(パルスめっき)・液管理がますます重要になります。先端ノードではコバルトやルテニウムのライナー/めっきとの組み合わせ、TSV(シリコン貫通電極)の深穴銅充填など、ECDの適用範囲が拡大しています。

ECD装置は荏原製作所(Ebara)・Applied Materials・Lam Researchが主要サプライヤーで、特に荏原はCMPと並ぶ強みを持ちます。配線抵抗を左右する銅充填品質は、デバイスの動作速度・信頼性(エレクトロマイグレーション耐性)に直結するため、ECDはBEOL(後段配線工程)の中核技術と位置づけられます。

図解

銅ダマシン配線での電解めっきの流れ(溝形成・バリアシード・めっき・アニール・CMP)
CVDやPVDでは難しい高アスペクト比の溝を、安価に緻密な銅で埋められる。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールめっき膜厚・時間 計算ツール(ファラデーの法則)

この用語を扱う職種

前工程(ウェハプロセス)配線工程(メタライゼーション)エンジニア

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

Raider® ECDApplied Materials・めっき装置(電解銅めっき)
Ultra ECP mapACM Research・めっき装置(電解銅めっき)
SABRE® 3DLam Research・めっき装置(電解銅めっき)
UFP600AS型荏原製作所・TSV形成装置
Quali-Line® Prima® 2KLA・薬液供給システム
Endura® Amber™ PVDApplied Materials・PVD装置
SABRE®Lam Research・めっき装置(電解銅めっき)
Nokota VMax™ 2 ECDApplied Materials・めっき装置(電解銅めっき)
TritonLam Research・ウェハレベルパッケージング
KallistoLam Research・ウェハレベルパッケージング
PhoenixLam Research・ウェハレベルパッケージング

デバイスの製造メーカー

荏原製作所日本

CMP(化学機械研磨)装置と半導体製造用真空ポンプ・除害装置の大手。ポンプ・精密機械・環境事業を軸に、半導体製…

Applied Materials米国

世界最大の半導体製造装置サプライヤー。成膜、除去、改質、分析の包括的な製品ポートフォリオで、ウェーハ製造の全工…

Lam Research米国

エッチング装置の世界的リーダー。約39%の市場シェアを持ち、原子層エッチング(ALE)技術で先端3Dチップアー…

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Applied Materials「Raider® ECD 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  2. ACM Research「Ultra ECP map 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  3. Lam Research「SABRE® 3D 製品ページ」(2026/10/07 確認)