銅配線(Copper Interconnect)は、半導体デバイスの多層配線に銅(Cu)を使用する技術です。銅はアルミニウム(Al)に比べて電気抵抗率が約40%低く(Cu:1.7μΩ・cm、Al:2.7μΩ・cm)、エレクトロマイグレーション(電流による原子移動)耐性も高いため、高速・高信頼性の配線材料として1997年のIBM 180nmノードで初めて量産に採用されました。
銅配線の製造には「ダマシン法(Damascene Process)」が使われます。シングルダマシンは絶縁膜に溝(トレンチ)を掘り銅で充填する方式、デュアルダマシンはビアホールとトレンチを同時に掘り一度の銅充填で上下配線を接続する方式です。銅は直接絶縁膜に接すると拡散・腐食するため、TaN/Ta(バリアメタル)をスパッタリングで形成後、銅シード層をスパッタし、電解メッキで銅を充填します。
銅充填後はCMP(化学機械研磨)で余剰の銅とバリアメタルを研磨し、表面を平坦化します。銅の拡散防止には、絶縁膜上にSiCN・SiN等の銅拡散バリア膜(キャップ層)をPECVDで成膜します。このCMP→キャップ層成膜のシーケンスが各配線層ごとに繰り返されます。
先端ノード(5nm以下)では配線の微細化が進み、銅配線の線幅が10nm以下になることでバリアメタルの体積比が増大し実効的な電気抵抗が増加します。この問題への対策として、Rutenium(Ru)やMolybdenum(Mo)などの低抵抗メタルをバリアレス配線として採用する研究・開発が進んでいます。
関連装置として、バリアメタル・シード層形成にApplied Materials(Endura PVD)、電解銅めっきにLam Research(Sabre系)・Applied Materials(Raider系)、銅CMP研磨にApplied Materials(Reflexion)・荏原製作所が主要サプライヤーです。低誘電率(Low-k)絶縁膜との組み合わせ(Cu/Low-k配線)が先端ロジックの標準構成です。