GLOSSARY

ファンアウトウェーハレベルパッケージとは

Fan-Out Wafer-Level Packaging (FOWLP)
最終更新:2026-07-07ウェハレベルパッケージング

定義・解説

ファンアウトウェーハレベルパッケージ(FOWLP:Fan-Out Wafer-Level Packaging)とは、チップを再構成ウェーハ(Reconstituted Wafer)上に埋め込み、チップ外周にまで再配線層(RDL:Redistribution Layer)を延伸して入出力端子を配置するパッケージング技術である。基板(インターポーザー)を使わずに高密度な端子配置を実現でき、薄型・低コスト・高電気性能のパッケージとして2000年代後半から急速に普及した。

FOWLPのプロセスは大きく2つのアプローチに分かれる。「Chip-First」方式はダイを先にモールド封止してから再配線を形成し、TSMCのInFO(Integrated Fan-Out)がその代表例である。「RDL-First(Chip-Last)」方式は先にRDLを形成してからダイを搭載し、ファインピッチ配線の精度が高い。どちらも従来のSurface Mount Technology(SMT)に依存しない薄型パッケージを実現する。

TSMCのInFO技術はApple A10以降のiPhoneアプリプロセッサに採用されたことで業界の注目を集めた。InFO-POP(Package on Package)はDRAMを上段に積層でき、スマートフォン向け最先端パッケージングとして確立された。現在はAIエッジデバイス・ウェアラブル・IoT向けにも広く展開されている。

FOWLPとFan-Out Panel Level Packaging(FOPLP)の違いとして、FOWLPは直径300mmのウェーハ形状を使用するのに対し、FOPLPは500×500mm以上の矩形パネルを使用することでコスト削減を図る。Samsungが積極的にFOPLPの量産化を推進しており、将来的にはAI向け大型パッケージングへの適用も期待される。

FOWLPは2.5D/3Dパッケージングとの組み合わせも進んでいる。ASMPTが提供するファンアウト対応実装装置や、インクジェット印刷を使った低コストRDL形成技術など、装置・材料のエコシステムが充実してきている。2025年以降はAIエッジチップとミリ波通信モジュールへの応用拡大が期待され、FOWLP市場は年率10%以上の成長が予測されている。

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