最終更新 2026-10-07

ファンアウトウェーハレベルパッケージとは

Fan-Out Wafer-Level Packaging (FOWLP)
目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 紛らわしい言葉の切り分け
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

ファンアウトウェーハレベルパッケージ(FOWLP:Fan-Out Wafer-Level Packaging)とは、チップを再構成ウェーハ(Reconstituted Wafer)上に埋め込み、チップ外周にまで再配線層(RDL:Redistribution Layer)を延伸して入出力端子を配置するパッケージング技術である。基板(インターポーザー)を使わずに高密度な端子配置を実現でき、薄型・低コスト・高電気性能のパッケージとして2000年代後半から急速に普及した。

FOWLPのプロセスは大きく2つのアプローチに分かれる。「Chip-First」方式はダイを先にモールド封止してから再配線を形成し、TSMCのInFO(Integrated Fan-Out)がその代表例である。「RDL-First(Chip-Last)」方式は先にRDLを形成してからダイを搭載し、ファインピッチ配線の精度が高い。どちらも従来のSurface Mount Technology(SMT)に依存しない薄型パッケージを実現する。

TSMCのInFO技術はApple A10以降のiPhoneアプリプロセッサに採用されたことで業界の注目を集めた。InFO-POP(Package on Package)はDRAMを上段に積層でき、スマートフォン向け最先端パッケージングとして確立された。現在はAIエッジデバイス・ウェアラブル・IoT向けにも広く展開されている。

FOWLPとFan-Out Panel Level Packaging(FOPLP)の違いとして、FOWLPは直径300mmのウェーハ形状を使用するのに対し、FOPLPは500×500mm以上の矩形パネルを使用することでコスト削減を図る。Samsungが積極的にFOPLPの量産化を推進しており、将来的にはAI向け大型パッケージングへの適用も期待される。

FOWLPは2.5D/3Dパッケージングとの組み合わせも進んでいる。ASMPTが提供するファンアウト対応実装装置や、インクジェット印刷を使った低コストRDL形成技術など、装置・材料のエコシステムが充実してきている。2025年以降はAIエッジチップとミリ波通信モジュールへの応用拡大が期待され、FOWLP市場は年率10%以上の成長が予測されている。

図解

ファンアウト(FOWLP)とファンイン(WLCSP)の比較
どちらもパッケージ基板を使わない、薄く安いパッケージ。

紛らわしい言葉の切り分け

WLCSPとFOWLP。違いは配線をチップの内側に収めるか、外側へ広げるかです。WLCSPはチップの面積内に端子を収めるファンイン型で、パッケージが最も小さくなりますが、端子数はチップの大きさで決まります。FOWLPはチップの外側まで配線を広げるファンアウト型で、端子を増やせます。 比較記事 →

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

Topaz™ PVDApplied Materials・ウェハレベルパッケージング
KallistoLam Research・ウェハレベルパッケージング
WDF™ 12DP+東京エレクトロン(TEL)・ウェハプローバー
Kronos™ 1190XRKLA・ウェハレベルパッケージング
DW-3100SCREENホールディングス・レーザー直接描画装置
DAD3660DISCO・ダイシングソー
TWINSCAN XT:260ASML・i線ステッパー
PrimaScan™ POnto Innovation・ウェハレベルパッケージング
Datacon 8800 CHAMEO advancedBesi・ウェハレベルパッケージング
FPA-5520iVキヤノン(Canon)・ウェハレベルパッケージング
JetStep® S3500Onto Innovation・i線ステッパー
FPA-8000iWキヤノン(Canon)・ウェハレベルパッケージング

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. Applied Materials「Topaz™ PVD 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  2. Lam Research「Kallisto 製品ページ」(2026/10/07 確認)
  3. 東京エレクトロン(TEL)「WDF™ 12DP+ 製品ページ」(2026/10/07 確認)