最終更新 2026-10-19

ラインエッジラフネスとは(LER)

Line Edge Roughness

ラインエッジラフネス(LER)とは、露光・現像で形成したパターンの端が、理想的な直線からナノメートルレベルでギザギザに揺らいでいる度合いを指します。線幅そのものの揺らぎはLWRと呼ばれます。微細化が進むほど線幅に対する揺らぎの割合が無視できなくなり、しきい値電圧のばらつきや歩留まり低下の原因となります。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

ラインエッジラフネス(LER:Line Edge Roughness)は、露光・現像で形成したパターンの端(エッジ)が、理想的な直線からナノメートルレベルでギザギザに揺らいでいる度合いを指します。線幅そのものの揺らぎはLWR(Line Width Roughness)と呼ばれます。微細化が進むほど、この揺らぎが相対的に無視できなくなります。

LERの主な原因は、レジスト中の分子・ポリマーのサイズ、酸拡散のばらつき、そしてEUV露光で顕著になる光子のショットノイズ(統計的ばらつき、ストキャスティック効果)です。露光に使う光子数が少ないほど、到達位置のばらつきがエッジの荒れとして現れます。

LERが大きいと、トランジスタのしきい値電圧のばらつきやリーク電流の増加、配線抵抗のばらつきを招き、性能や歩留まりを悪化させます。そのため、CD-SEMなどで定量評価し、許容範囲に収める管理が重要です。

対策には、レジスト材料の改良、平滑化処理、露光条件の最適化などがあります。stochastic-effectsやeuv-resist、resist、cd-sem、epeの各項とあわせて読むと、微細パターン形成のばらつき課題が体系的に理解できます。材料はJSR・東京応化・信越化学などが開発しています。

図解

LER(ラインエッジラフネス)とLWR(ラインウィドスラフネス)の比較
数nmの揺らぎでも、線幅が十数nmになると無視できない。

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この用語を扱う職種

前工程(ウェハプロセス)リソグラフィエンジニア(露光工程)装置・材料メーカーフォトレジスト開発エンジニア

よくある質問(FAQ)

LERはなぜ問題になるのですか?
パターンの端が揺らぐと実効的な線幅(ゲート長)が場所ごとにばらつき、トランジスタのしきい値電圧や駆動電流にばらつきが生じるからです。微細化で線幅そのものが小さくなると、同じ数nmの揺らぎでも相対的な影響が急激に大きくなります。
LERの原因は何ですか?
レジスト内の高分子や酸発生剤の分布の不均一、化学増幅型レジストでの酸の拡散、現像時の溶解のばらつき、そしてEUVでは入射光子数の統計的ゆらぎ(ショットノイズ)です。材料そのものの分子スケールの不均一性が根本にあります。
LERはどう改善しますか?
レジスト材料の改良(金属酸化物レジストなど)、露光量を増やしてショットノイズを抑えること、現像後のスムージング処理、そしてエッチングによる平滑化です。ただし露光量を増やすとスループットが落ちるため、RLSトレードオフの範囲での最適化になります。

デバイスの製造メーカー

JSR日本

フォトレジスト・半導体材料の世界的大手。ArFi/EUVレジストのほか、CMPスラリー・洗浄液も展開。2023…

東京応化工業(TOK)日本

フォトレジスト専業の老舗メーカー。KrF〜ArF〜EUVと各世代のレジスト開発を継続し、現像液・洗浄剤などのプ…

信越化学工業日本

シリコンウェハ・フォトレジスト材料・塩化ビニルの世界的大手。半導体向けには300mmウェハとEUVレジスト材料…

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. PubMed Central(米国国立医学図書館)「Line-Edge Roughness from Extreme Ultraviolet Lithography to Fin-Field-Effect-Transistor: Computational Study」(2026/10/10 確認)