ReRAM(Resistive Random Access Memory:抵抗変化メモリ)は、金属酸化物などの抵抗変化材料に電圧を加えて、高抵抗状態と低抵抗状態を切り替えることでデータを記憶する不揮発性メモリです。多くは上下電極で絶縁膜を挟んだ単純なMIM(金属-絶縁体-金属)構造を持ち、電圧印加で膜中に導電性フィラメント(伝導パス)を生成・消滅させて抵抗を変化させます。
ReRAMの利点は、構造が単純で微細化・積層に向くこと、書き込みが高速・低電圧で、DRAMとフラッシュの中間的な特性を持つことです。フラッシュメモリのような高電圧・低速な書き換えが不要で、書き換え耐性もNANDより優れる傾向があります。クロスポイントアレイ構成により高密度化が可能で、ストレージクラスメモリや組み込み用途の候補とされています。
課題は、フィラメント生成のばらつきに起因する動作の安定性・歩留まり・信頼性の確保です。セルごとの抵抗値分布をいかに揃えるか、長期保持特性をどう担保するかが量産化の鍵となります。材料系はHfOₓ・TaOₓなどの遷移金属酸化物が中心で、CMOSプロセスと整合しやすい点も評価されています。
ReRAMはMRAM・PCM(相変化メモリ)と並ぶ新世代不揮発メモリの一角で、特にマイコン混載の組み込み不揮発メモリ(eNVM)として実用化が進んでいます。TSMCなどのファウンドリが組み込みReRAMを提供し、IoT・エッジAI向けの低消費電力メモリとして応用が広がっています。