ステップカバレッジ(Step Coverage:段差被覆性)は、成膜工程においてウェハ表面の凹凸(段差)に対して、どれだけ均一に膜が付くかを表す指標です。溝や穴の上部・側壁・底部で膜厚が揃っているほど段差被覆性が良く、コンフォーマル(等角)と呼ばれます。微細化・高アスペクト比化が進むほど重要になる成膜品質です。
成膜方式によって段差被覆性は大きく異なります。原料が直進的に飛来するPVD(スパッタ)は上面に厚く側壁・底部が薄くなりやすく段差被覆性が劣ります。一方、気相反応を利用するCVD、特に前駆体を交互供給して1層ずつ積むALDは、極めて高い段差被覆性を持ち、高アスペクト比構造にも均一に成膜できます。
段差被覆性が悪いと、深い溝や穴の底・側壁で膜が薄くなったり、入口が先に塞がって内部に空隙(ボイド)が残ったりして、絶縁不良や配線不良の原因になります。そのため、用途に応じて段差被覆性の高い成膜方式が選ばれます。
ステップカバレッジは、層間絶縁膜・バリア膜・シード層・ゲート絶縁膜など、あらゆる成膜工程の良否を左右します。aldやcvd、pvd、aspect-ratio、interlayer-dielectricの各項とあわせて読むと、成膜方式の使い分けが理解できます。装置はApplied Materials・Lam Research・ASM Internationalなどが手がけます。