SEMICONDUCTOR BASICS — 比較記事

DDR4とDDR5の違い(速度・電圧・互換性の比較)

DDR4は2014年に登場し、Intel第6世代(Skylake)から普及したメモリ規格です。DDR5は2021年にIntel Alder Lake(第12世代Core)と共に登場し、帯域幅を最大2倍以上に引き上げ、モジュールあたりの容量も大幅に増加しました。両者は物理的に互換性がなくソケット形状が異なりますが、DDR4は価格・成熟度・入手性でまだ優位にあり、DDR5は高性能PC・サーバー・AI推論で採用が急速に拡大しています。

最終更新: 2026-08-02

結論:DDR4DDR5の違いは?

DDR4とDDR5の最大の違いは「転送速度とモジュール容量」です。DDR4は2014年規格(JESD79-4)で1600〜3200MT/s・1.2V・DIMM最大32GB。DDR5は2020年規格(JESD79-5)で3200〜8800MT/s・1.1V・DIMM最大64〜128GBへ引き上げられました。両者はソケット形状が異なり物理的に互換性がないため、マザーボードに合わせた選択が必要です。

比較表

DDR4DDR5
DDR4DDR5観点別比較
観点DDR4DDR5
標準化時期2014年(JEDEC JESD79-4)2020年(JEDEC JESD79-5)
転送速度(データレート)1600〜3200 MT/s(OC: 〜5000MT/s)3200〜8800 MT/s(OC: 〜10000MT/s以上)
動作電圧1.2V(LP版: 1.1V)1.1V(LP版: LPDDR5は1.05V)
モジュール容量最大32GB(DIMM)最大64GB〜128GB(DIMM)
バンク構成4バンクグループ × 4バンク(BG×4×4)8バンクグループ × 4バンク(BG×8×4)で並列度向上
オンダイECCなし(ECC DIMMは別途)On-Die ECC標準搭載(信頼性向上)
電源管理マザーボード上のVRM(電圧レギュレータ)が制御モジュール上にPMIC搭載(電源管理をDIMM側で実施)
互換性LGA1200・AM4等多数のソケットで利用可LGA1700(Intel 12/13/14世代)・AM5(Ryzen 7000〜)専用
価格(GB単価)安価(DDR5の約50〜70%)やや高いが急速に低下中(2024年現在ほぼ同等)

サーバー・AI向けでDDR5が急速に普及する理由

データセンター向けサーバープロセッサ(Intel Sapphire Rapids・AMD Genoa以降)はDDR5を前提としており、新規サーバー導入ではDDR4は選択肢から外れています。AI推論ではLLMの重みをメモリに格納するため帯域幅がボトルネックになりやすく、DDR5の高帯域幅(最大67GB/s/チャネル)とDDR4(最大25GB/s/チャネル)の差が直接処理性能に影響します。2024年時点でDDR5の価格はDDR4に急接近し、新規購入ではDDR5が標準的な選択肢になっています。

DDR4からDDR5へ移行すべきタイミングは

既存のDDR4環境(Intel 10/11世代・AMD Zen 3以前)は引き続きDDR4を使い続けることが経済的です。新規PC・サーバーの構築であればIntel 12世代以降・AMD Ryzen 7000以降のDDR5プラットフォームが長期使用を考えると有利です。ただしOCメモリ(XMP/EXPO)でDDR5を高クロック動作させる場合は相性問題が発生しやすく、QVLリストの確認が重要です。

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よくある質問

DDR4とDDR5は同じスロットに挿せますか?
いいえ、互換性はありません。DDR5はノッチ位置とピン数(DDR4: 288ピン、DDR5: 288ピンですがノッチ位置が異なる)が変わっており、マザーボードのメモリスロットがDDR4かDDR5かで対応規格が固定されています。
ゲーミングPCではDDR5の恩恵はありますか?
ゲームによります。CPUボトルネックが大きいゲームではDDR5の高帯域幅でフレームレートが数%〜十数%向上することが報告されています。一方GPU依存のゲームではほぼ差が出ません。DDR5-6000程度の高速メモリを選ぶとRyzen 7000シリーズでは内蔵グラフィクス性能の向上も顕著です。
DDR5のオンダイECCは通常のECC DIMMと同じですか?
異なります。DDR5のOn-Die ECCはDRAMチップ内部でビットエラーを検出・訂正する機能で、外部のECCコントローラへのデータ送信前に修正されます。通常のECC DIMM(サーバー向け)はメモリコントローラが訂正を行い、OSへエラーログを上げる機能があります。DDR5のOn-Die ECCはその前段の保護として機能します。

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