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HBM2EとHBM3の違い(世代別スペック比較)

HBM(High Bandwidth Memory)はDRAMを縦に積層しTSV(Through-Silicon Via)で接続した超高帯域メモリです。AI学習用GPU(NVIDIA H100・H200、AMD MI300X)に搭載され、通常のDDR5の10倍超の帯域幅を持ちます。HBM2Eは第2世代最終型(NVIDIA A100搭載)、HBM3は第3世代(H100搭載)で帯域幅が約2倍に向上、HBM3EはHBM3の強化版(H200・B100搭載)です。本記事ではHBM2EとHBM3の主要スペックを比較し、HBM3E・HBM4への展開もまとめます。

最終更新: 2026-08-02

結論:HBM2EHBM3の違いは?

HBM2EとHBM3の最大の違いは「帯域幅がほぼ2倍になったこと」です。HBM2Eは最大3.6Gbps/pin・1スタック460GB/s・容量16GB(8Hi)でNVIDIA A100に搭載されました。HBM3は6.4Gbps/pin・819GB/s・24GB(12Hi)へ引き上げられH100に搭載されています。さらにHBM3Eでは8Gbps/pin・1.2TB/s・36GBに達し、H200やB100の帯域を支えています。

比較表

HBM2EHBM3
HBM2EHBM3観点別比較
観点HBM2EHBM3
JEDEC規格JEDEC HBM2E(JESD235C)JEDEC HBM3(JESD238)
ピン帯域幅最大3.6 Gbps/pin最大6.4 Gbps/pin(HBM3E: 8 Gbps/pin)
スタック帯域幅最大460 GB/s(1スタック)最大819 GB/s(1スタック)(HBM3E: 1.2 TB/s)
容量(最大)16GB(8Hi積層)24GB(12Hi)/HBM3E: 36GB(12Hi)
I/Oピン数1024ピン(128ビット×8チャンネル)1024ピン(同構成だが帯域増加)
製造ノード約20nm世代DRAM約10nm第5世代DRAM(SK Hynix 1αnm等)
主な採用GPUNVIDIA A100(80GB HBM2E)、AMD MI250XNVIDIA H100(80GB HBM3)、AMD MI300X
供給メーカーSK Hynix・Micron・SamsungSK Hynix(先行)、Micron・Samsung(後続)

HBM3EとHBM4:さらなる次世代への進化

HBM3EはHBM3の強化版で、ピン速度を8 Gbps/pinに引き上げ1スタックあたり1.2 TB/sの帯域幅を実現します。NVIDIA H200(141GB HBM3E)とBlackwellアーキテクチャのB100/B200(最大192GB HBM3E)に搭載されています。次世代HBM4はピン速度12 Gbps/pin超・容量32〜64GB/スタックが目標で、TSVピッチのさらなる微細化とロジックダイ統合(HBM4+コントローラー)が特徴です。2025〜2026年の量産開始が見込まれています。

AI需要がHBM市場を急拡大させた背景

大規模言語モデル(LLM)の学習には、数百億〜数兆のパラメータを高速で読み書きするメモリ帯域幅が不可欠です。NVIDIA H100は6スタックのHBM3を搭載し合計3.35 TB/sの帯域幅を持ち、A100(2 TB/s)の約1.7倍に達します。HBM市場はSK Hynix・Micron・Samsungの3社が供給しており、SK HynixがHBM3/HBM3Eで先行してNVIDIAとの関係を強化しています。HBM4の量産においては、TSMCのHBM向けパッケージング(CoWoS等)との一体最適化が競争の焦点となっています。

HBMと通常DRAMの違い

通常のDDR5 DRAMはCPU/GPUとは別の基板上に配置され、PCIe/メモリバスで接続されます。HBMはGPUダイと同じパッケージ内(CoWoS等のインターポーザー上)に積層され、数千本のTSVで超短距離接続します。この構造差がDDR5(最大100 GB/s程度)に対しHBM3の3.35 TB/s(H100合計)という桁違いの帯域幅の差を生み出しています。

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よくある質問

HBM2EとHBM3の最大の違いは何ですか?
最大の違いは帯域幅です。HBM2EはピンあたりMax 3.6 Gbpsで1スタック460 GB/sですが、HBM3はMax 6.4 Gbpsで1スタック819 GB/sと約1.8倍に向上しました。同時に容量もHBM2Eの16GBからHBM3の24GB(12Hi積層)に増加。これによりNVIDIA H100はA100比で帯域幅を1.7倍(3.35 TB/s)、容量を同等維持しつつ大幅なAI学習性能向上を実現しました。
HBM3EとHBM3の違いは何ですか?(HBM3E とは)
HBM3EはHBM3の拡張版(Enhanced)です。ピン速度をHBM3の6.4 Gbpsから8 Gbpsに引き上げ、1スタック帯域幅は最大1.2 TB/sに到達します。容量もHBM3の最大24GBからHBM3E最大36GB(12Hi)に増加。NVIDIA H200(141GB、8スタック)とBlackwell B100/B200に搭載されています。SK HynixがHBM3Eを先行量産し、NVIDIA・AMDへ供給しています。
HBM4とは何ですか?いつ量産されますか?
HBM4はHBMの第4世代規格です。ピン速度12 Gbps超・スタック容量32〜64GBが目標スペックで、現在のHBM3Eの約1.5〜2倍の帯域幅が期待されます。最大の変化はベースダイにロジック機能を統合する「HBM4+コントローラー」構造で、I/O効率の大幅向上が見込まれます。SK Hynix・Micron・Samsungが2025年後半〜2026年の量産を目指しています。
HBMを製造しているメーカーはどこですか?
HBMは現在SK Hynix(韓国)・Micron(米国)・Samsung(韓国)の3社が製造しています。HBM3ではSK Hynixが約50%以上のシェアを持ちNVIDIAのHBM3/HBM3E主要サプライヤーです。Micronは2024年にHBM3Eの量産を開始し、SamsungもHBM3E供給の認定を目指しています。HBM4ではTSMCのCoWoS工程との共同最適化が競争の鍵です。
AIサーバーのGPUにはHBMが何スタック搭載されますか?
代表的なスペックは以下の通りです。NVIDIA A100:6スタック HBM2E(合計80GB、2 TB/s)、H100 SXM5:6スタック HBM3(合計80GB、3.35 TB/s)、H200 SXM5:6スタック HBM3E(合計141GB、4.8 TB/s)、B200 SXM:8スタック HBM3E(合計192GB)。スタック数・世代・容量がGPUのAI学習性能と直結します。
HBMとGDDR6の違いは何ですか?
GDDR6はNVIDIAのゲーミングGPU(RTXシリーズ)等に使われるグラフィックスDRAMで、PCBに個別のチップとして実装されます。帯域幅はGPUあたり500〜1000 GB/s程度。一方HBMはAIデータセンター向けGPUで、同じパッケージ内に積層されるため3〜5 TB/sという格違いの帯域幅を実現します。コストはHBMが大幅に高く、GDDR6はコストとPCB実装の容易さで優位です。

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