最終更新 2026-10-19

DBC基板とは(絶縁放熱基板)

DBC / DCB Substrate

DBC基板とは、セラミック板の両面に厚い銅箔を直接接合した絶縁放熱基板で、パワーモジュール内部でチップを載せる土台として電気絶縁と熱伝達を同時に担います。セラミックにはアルミナ・窒化アルミニウム・窒化ケイ素が使われ、熱サイクルの厳しい車載では強度と熱伝導のバランスが良いSi₃N₄の採用が広がっています。銅とセラミックの熱膨張差による接合部の劣化が、モジュール寿命を決める主要因です。

目次8項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連する製品
  6. 関連用語
  7. 比較・違いを学ぶ
  8. 出典・参考資料

定義・解説

DBC基板(Direct Bonded Copper)とは、セラミック板の両面に厚い銅箔を直接接合した絶縁放熱基板です。パワーモジュールの内部でチップを載せる土台として使われ、電気的な絶縁と熱の伝達という相反する役割を同時に担います。

セラミックにはアルミナ(Al₂O₃)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si₃N₄)が使われます。アルミナは安価ですが熱伝導率が低く、AlNは熱伝導に優れる一方で機械的に脆い性質があります。Si₃N₄は熱伝導と強度のバランスが良く、熱サイクルが厳しい車載用途で採用が広がっています。

パワーモジュールの信頼性を決めるのは、多くの場合この基板まわりの熱応力です。銅とセラミックは熱膨張係数が大きく異なるため、温度が上下するたびに接合部へ応力がかかり、繰り返しによって剥離やクラックが進行します。パワーサイクル試験で評価されるのは主にこの劣化です。

SiCデバイスは高温動作が可能なため、基板側にもより高い耐熱性と熱サイクル耐性が要求されるようになりました。チップ接合をはんだから銀焼結へ置き換える動きと合わせて、モジュール全体を高温対応にする流れが進んでいます。

図解

DBC基板(絶縁放熱基板)の断面構成(銅箔・セラミック・銅箔・冷却器)
Direct Bonded Copperの略。銅をろう材で接合したAMB基板も同じ用途で使われる。

関連するデータ・ツール

計算・換算ツールジャンクション温度・熱抵抗 計算ツール

この用語を扱う職種

後工程(実装・テスト)半導体の熱設計エンジニア

よくある質問(FAQ)

DBC基板のセラミックには何が使われますか?
アルミナ(Al₂O₃)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si₃N₄)の3種類が主です。アルミナは安価ですが熱伝導率が低く、AlNは熱伝導に優れる一方で脆く、Si₃N₄は熱伝導と強度のバランスが良いため熱サイクルの厳しい車載用途で採用が広がっています。
パワーモジュールの寿命は何で決まりますか?
多くの場合、基板まわりの熱応力です。銅とセラミックは熱膨張係数が大きく異なるため、温度が上下するたびに接合部へ応力がかかり、繰り返しによって剥離やクラックが進行します。これを評価するのがパワーサイクル試験です。
SiC化でDBC基板に何が求められますか?
より高い耐熱性と熱サイクル耐性です。SiCは200℃超での動作が可能なぶん、基板側もその温度に耐える必要があります。チップ接合をはんだから銀焼結へ置き換える動きと合わせ、モジュール全体を高温対応にする流れが進んでいます。

設備の製造メーカー

この用語に関連する製品

型番は各社の公式製品ページで確認したものです。出典のリンクは各製品ページに載せています。

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. アドバンテスト「MT100/MT200 製品ページ」(2026/10/07 確認)