GLOSSARY

DBC基板(絶縁放熱基板)とは

DBC / DCB Substrate
最終更新:2026-08-03パワー半導体

DBC基板(絶縁放熱基板)とは?

DBC基板とは、セラミック板の両面に厚い銅箔を直接接合した絶縁放熱基板で、パワーモジュール内部でチップを載せる土台として電気絶縁と熱伝達を同時に担います。セラミックにはアルミナ・窒化アルミニウム・窒化ケイ素が使われ、熱サイクルの厳しい車載では強度と熱伝導のバランスが良いSi₃N₄の採用が広がっています。銅とセラミックの熱膨張差による接合部の劣化が、モジュール寿命を決める主要因です。

定義・解説

DBC基板(Direct Bonded Copper)とは、セラミック板の両面に厚い銅箔を直接接合した絶縁放熱基板です。パワーモジュールの内部でチップを載せる土台として使われ、電気的な絶縁と熱の伝達という相反する役割を同時に担います。

セラミックにはアルミナ(Al₂O₃)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si₃N₄)が使われます。アルミナは安価ですが熱伝導率が低く、AlNは熱伝導に優れる一方で機械的に脆い性質があります。Si₃N₄は熱伝導と強度のバランスが良く、熱サイクルが厳しい車載用途で採用が広がっています。

パワーモジュールの信頼性を決めるのは、多くの場合この基板まわりの熱応力です。銅とセラミックは熱膨張係数が大きく異なるため、温度が上下するたびに接合部へ応力がかかり、繰り返しによって剥離やクラックが進行します。パワーサイクル試験で評価されるのは主にこの劣化です。

SiCデバイスは高温動作が可能なため、基板側にもより高い耐熱性と熱サイクル耐性が要求されるようになりました。チップ接合をはんだから銀焼結へ置き換える動きと合わせて、モジュール全体を高温対応にする流れが進んでいます。

よくある質問(FAQ)

DBC基板のセラミックには何が使われますか?
アルミナ(Al₂O₃)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si₃N₄)の3種類が主です。アルミナは安価ですが熱伝導率が低く、AlNは熱伝導に優れる一方で脆く、Si₃N₄は熱伝導と強度のバランスが良いため熱サイクルの厳しい車載用途で採用が広がっています。
パワーモジュールの寿命は何で決まりますか?
多くの場合、基板まわりの熱応力です。銅とセラミックは熱膨張係数が大きく異なるため、温度が上下するたびに接合部へ応力がかかり、繰り返しによって剥離やクラックが進行します。これを評価するのがパワーサイクル試験です。
SiC化でDBC基板に何が求められますか?
より高い耐熱性と熱サイクル耐性です。SiCは200℃超での動作が可能なぶん、基板側もその温度に耐える必要があります。チップ接合をはんだから銀焼結へ置き換える動きと合わせ、モジュール全体を高温対応にする流れが進んでいます。

設備の製造メーカー

三菱電機(半導体)日本

日本の総合電機メーカーで、パワー半導体(パワーモジュール)で世界トップクラス。鉄道・EV・産業・家電向けにIG…

企業詳細を見る →
富士電機日本

日本の総合電機メーカーで、パワー半導体を中核事業の一つとする。IGBTモジュールやパワーMOSFET、SiCデ…

企業詳細を見る →
京セラ日本

ファインセラミックス技術を核とする国内大手メーカー。半導体パッケージ基板・水晶デバイス・電子部品を幅広く展開し…

企業詳細を見る →
ローム(ROHM)日本

パワー半導体・SiCデバイス・LED・抵抗器の総合半導体IDM。日本でSiC事業を早期に強化し、EV・産業機器…

企業詳細を見る →

関連カテゴリ

パワー半導体

関連用語

パワーモジュールとは →銀焼結接合とは →SiC MOSFET(炭化ケイ素パワートランジスタ)とは →IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)とは →パワー半導体とは →ヒートスプレッダ/ヒートシンクとは →クリップボンディングとは →EVインバーター(主駆動インバーター)とは →
← 用語集に戻る