銀焼結接合(Silver Sintering、Ag Sintering)は、ナノまたはマイクロサイズの銀粒子を含むペーストをダイと基板の間に塗布し、比較的低温(200〜250℃程度)・加圧下で焼結させることで、金属学的に緻密な銀の接合層を形成する次世代のダイアタッチ技術である。
焼結後の銀層は純銀に近い熱伝導率・電気伝導率を持ち、はんだ接合よりも融点が大幅に高い(銀の融点は約960℃)ため、動作中に再溶融するリスクが極めて低く、高い放熱性と温度サイクル耐性を両立できる。EV・産業機器向けSiC MOSFET・IGBTパワーモジュールのように、高温・大電流動作が求められるパワー半導体の実装で採用が拡大している。
焼結には均一な加圧・加熱プロファイルの制御が必要で、ボイド(空隙)の抑制と量産時のコスト低減が技術課題となっている。クリップボンディングと組み合わせることで、ワイヤボンディングを使わない次世代パワーモジュール構造の実現にもつながっている。
材料メーカーにはAlpha Assembly Solutions(MacDermid Alpha)・Namicsなどがあり、SiC・GaNパワーデバイスの普及とともに、銀焼結材料・装置の需要が急速に拡大している。