半導体製造装置のリースと購入の違い
半導体製造装置は高額なため、購入だけでなくリースで導入する方法もあります。どちらが有利かは、資金繰り、装置を使う期間、技術の陳腐化の速さ、会計・税務上の扱いによって変わります。中古装置をリースの対象にするリース会社もあります。
結論
リースと購入の違いは「装置を誰が所有し、費用をどう払うか」です。購入は代金を支払って自社の資産にし、耐用年数にわたって減価償却します。リースはリース会社が装置を取得して貸し出し、利用者は契約期間中リース料を払います。初期費用を抑えられる一方、原則として中途解約はできず、総支払額は購入より多くなるのが一般的です。リース満了後の装置は返却され、中古市場へ再販売されることがあります。
主な違い
| 観点 | リース | 購入 |
|---|---|---|
| 所有者 | リース会社 | 自社 |
| 初期費用 | 小さい(リース料を分割で支払う) | 大きい(代金を一括または借入で支払う) |
| 総支払額 | 金利・手数料の分だけ多くなるのが一般的 | 代金と借入金利 |
| 会計・税務 | 契約の内容によって扱いが変わる(税理士等に確認) | 固定資産として耐用年数にわたって減価償却する |
| 中途解約 | 原則として不可(解約時は残りのリース料相当を支払うことが多い) | 売却は自由 |
| 契約満了・使用終了後 | 返却・再リース・買取など。返却品は中古市場へ再販売されることがある | 使い続ける、または中古として売却する |
| 向いている場合 | 初期費用を抑えたい、使用期間が決まっている | 長く使い続ける、改造や移設を自由に行いたい |
購入した装置の減価償却
購入した装置は固定資産として、耐用年数にわたって費用にしていきます(減価償却)。減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表第二では、「電子部品、デバイス又は電子回路製造業用設備」のうち「フラットパネルディスプレイ、半導体集積回路又は半導体素子製造設備」の耐用年数を5年としています。中古の装置を買った場合は、残りの使用可能期間を見積もった年数や、国税庁が示す簡便法で計算した年数を使うことができます。
リースと中古市場の関係
リース期間を終えて返却された装置は、リース会社が中古装置として再販売することがあります。日本の大手リース会社には、半導体製造装置のファイナンスと中古売買を一体で扱う部門を持つところもあり、リースは中古装置の供給源の一つになっています。
よくある質問
中古の半導体製造装置もリースできますか?
できる場合があります。半導体製造装置のファイナンスを扱うリース会社の中には、中古装置を対象にしたリースや、リース満了後の装置の売買を行うところがあります。
リースと購入のどちらが得ですか?
一概には言えません。総支払額は購入のほうが少ないことが多い一方、リースは初期費用を抑えられ、使い終えた装置の処分の手間も減ります。会計・税務上の扱いは契約の内容で変わるため、税理士や会計士に確認してください。
あわせて読む
出典・参考資料
- e-Gov法令検索(デジタル庁)「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四十年大蔵省令第十五号)」(2026/10/23 確認)
- 国税庁「No.5404 中古資産の耐用年数」(2026/10/23 確認)