エンドポイント検出(Endpoint Detection)とは、エッチングや研磨(CMP)などの除去系プロセスにおいて、目的の層の除去が完了した瞬間(エンドポイント)をリアルタイムで検出し、プロセスを自動的に停止または遷移させる計測・制御技術である。オーバーエッチングや研磨不足による歩留まり低下を防ぎ、プロセスの再現性と精度を高める上で不可欠な技術である。
エッチング工程でのエンドポイント検出の主な手法は、OES(Optical Emission Spectroscopy:発光分光法)による発光強度モニタリングである。プラズマ中のエッチング副生成物の発光スペクトルが層の切り替わりとともに変化するため、特定波長の発光強度の急峻な変化をエンドポイント信号として利用する。例えば、SiO₂のエッチングではCOやCO₂の発光が終了時に急減する。
CMP工程では、摩擦力(モータートルク)、光反射率(インサイチュ光学センサー)、渦電流センサーを組み合わせたエンドポイント検出が使われる。銅CMPでは反射率の急変が銅膜の完全除去を示し、それ以降はバリアメタルエッチングモードへ自動移行する。KLAとOnto Innovationはこうしたインサイチュ計測システムで高い技術力を持つ。
先端プロセスへの適用では、10nm以下の超薄膜を対象とするため、検出の信号対雑音比(S/N比)の向上が課題となっている。また原子層エッチング(ALE)では1サイクルあたりの除去量が0.1nm以下であり、従来のエンドポイント検出では分解能が不足する。このため、QCM(水晶振動子マイクロバランス)や反射率分光法を組み合わせたより高感度な手法が研究されている。
エンドポイント検出はプロセス制御(APC:Advanced Process Control)システムと統合されることで、ウェーハ間・ロット間のプロセス変動をリアルタイムで補正するフィードバック制御に活用される。製造AIと組み合わせることで、検出精度と応答速度の向上が期待されており、Lam ResearchやApplied Materialsは装置内蔵のスマートセンシング機能を製品に組み込んでいる。