研磨均一性とは、CMP後の残膜厚がどれだけ揃っているかを表す指標です。ウェハ1枚の面内でのばらつきをWIWNU(Within-Wafer Non-Uniformity)、ウェハ間のばらつきをWTWNU(Wafer-to-Wafer Non-Uniformity)と呼び、いずれも標準偏差を平均膜厚で割った値などで定量化します。
WIWNUが崩れる主因は、圧力分布と相対速度分布の不均一です。研磨ヘッドのメンブレン各ゾーンの圧力バランス、リテーナリングの押さえ具合、ヘッドとプラテンの回転数比、パッドの摩耗の偏りが重なって、中心が凹む・外周が落ちるといった同心円状のプロファイルとして現れます。追い込みは、膜厚マップを見ながらゾーン圧を調整するという形で行われます。
WTWNUの主因は時間軸の変動です。パッドのグレージング進行、コンディショナーの摩耗、スラリー供給の温度・流量の変動によって研磨レートがドリフトし、ロットの最初と最後で残膜が変わります。これはエンドポイント検出と、研磨後の膜厚実測を次ウェハへ反映するAPCで補正します。
均一性の評価では、ウェハ外周をどこまで対象にするかが実務上の論点になります。外周部はリテーナリングの影響やパッドの復元挙動でプロファイルが乱れやすいため、外周数mmを除外(エッジエクスクルージョン)して規格を適用するのが一般的です。逆に言えば、除外幅を狭められるかどうかがエッジ歩留まりの競争力になります。
残膜のばらつきは、後続工程に直接波及します。層間絶縁膜であればリソグラフィの焦点余裕を食い、金属配線であれば抵抗値のばらつきになり、STIであれば素子分離特性のばらつきになります。CMPの品質はレートの高さではなく、この均一性をどこまで詰められるかで語られます。