最終更新 2026-10-10

フォークシートトランジスタとは

Forksheet Transistor
目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. 設備の製造メーカー
  4. 関連用語
  5. 比較・違いを学ぶ
  6. 出典・参考資料

定義・解説

フォークシートトランジスタ(Forksheet Transistor)とは、GAA(Gate-All-Around)ナノシートトランジスタとCFET(Complementary FET)の中間に位置する次世代トランジスタ構造です。NFETとPFETの間に誘電体壁(ダイエレクトリックウォール)を挟んで両トランジスタを一体化し、ナノシートFETの配置面積を削減しながら、CFETほどの工程複雑化なく高密度化を実現します。imec(ベルギーの半導体研究機関)が2019年頃に提案・実証しました。

従来のGAAナノシートFETでは、NFETセルとPFETセルを水平方向に並べて配置し、その間に一定のスペーシング(分離領域)が必要でした。フォークシートはこの分離領域を誘電体ウォールで置き換えることで、NFETとPFETを極めて近接して配置でき、スタンダードセルの幅(セルピッチ)を縮小します。設計上はフォーク(叉)のように二股に分岐したゲート形状が名称の由来です。

フォークシートとCFETの違いは、NFETとPFETが「横に並ぶが非常に近接する(フォークシート)」か「垂直に積層される(CFET)」かです。フォークシートはCFETより製造難度が低いとされており、CFETへの橋渡し技術として位置づけられます。1nmノード前後での導入が議論されており、imecのロードマップではナノシート→フォークシート→CFETという段階的移行が描かれています。

製造上の課題は誘電体ウォールの精密形成です。幅数nm〜10nm程度の薄い誘電体を、NFETとPFETのナノシート積層体の間に選択的に埋め込む工程には、高アスペクト比の原子層堆積(ALD)と精密エッチングが必要です。ウォールの欠陥がリーク電流に直結するため、材料(窒化シリコン、酸化ハフニウム等)の選択と成膜品質の管理が重要です。

フォークシートトランジスタの実現には、ALDや選択成膜技術の精度向上が必須であり、Applied Materials・ASM International・Lam Researchなどの装置メーカーが開発を牽引しています。トランジスタ構造の3次元化トレンドはナノシート→フォークシート→CFETと続き、半導体製造装置の高機能化・高精度化への要求を一段と引き上げる原動力となっています。

図解

トランジスタ構造の進化(FinFET・ナノシート・フォークシート・CFET)とフォークシートの位置
フォークシートは、ナノシートとCFETの間をつなぐ構造。

設備の製造メーカー

デバイスの製造メーカー

Intel米国

世界最大のCPUメーカー。従来はIDMとして自社プロセスでCPUを製造してきたが、Intel Foundry …

TSMC(台湾積体電路製造)台湾

世界最大の半導体ファウンドリ。3nm、5nm、7nmなど最先端プロセスノードで業界をリード。Apple、NVI…

Samsung Electronics(サムスン電子)韓国

世界最大のメモリメーカーであり、先端ロジックファウンドリでもあるIDM。DRAM・NANDフラッシュで市場をリ…

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. imec「Outer wall forksheet to bridge nanosheet and CFET device architectures in the logic technology roadmap」(2026/10/10 確認)