PCIe(PCI Express:Peripheral Component Interconnect Express)は、PCI-SIG(Special Interest Group)が策定・管理するシリアルバスインターフェース規格で、パソコン・サーバー上のCPU・GPU・SSD・ネットワークカードなど高速デバイス間の通信に使用されます。PCIe 1.0(2003年)以来、世代ごとに帯域幅を倍増させてきた業界標準であり、現在はPCIe 5.0(32GT/s/lane)が主流で、PCIe 6.0(64GT/s/lane、PAM4採用)の展開も進んでいます。
PCIeの特徴は、レーン(Lane)単位で帯域幅をスケールできる柔軟性です。x1・x4・x8・x16の構成が可能で、GPU接続にはx16(PCIe 5.0で約63GB/s)が標準的に使用されます。NVMe SSDはPCIe x4接続で最大14GB/s(PCIe 5.0)の転送速度を実現しています。後方互換性も確保されており、PCIe 5.0カードをPCIe 3.0スロットでも使用可能です(速度は低下)。PCIe対応PHY IPはTSMC・Samsung Foundryの先端プロセスで製造されます。
AI・HPC用途でのPCIeの帯域幅限界を補うべく開発されたのがCXL(Compute Express Link)です。CXLはPCIeの物理層を流用しつつ、メモリ・キャッシュコヒーレンシのプロトコル(CXL.io / CXL.cache / CXL.mem)を追加し、CPU・GPU・アクセラレータ間の高帯域・低レイテンシ通信とメモリプール共有を実現します。cxl-vs-pcieの比較記事でPCIeとCXLの違いを詳しく解説しています。PCIeはデータセンター・エッジAI・自動車など幅広い分野で基盤インターフェースであり続けます。